東海大菅生、日大二を破り準決勝進出!乱戦で光った1年生の福原



東海大菅生7番・福原聖矢

 加盟校の多い東京でも、不思議とよく対戦するチームがある。東海大菅生日大二もその一つで、夏の大会だけでも過去5年で3回対戦し、その他の公式戦でもよく対戦している。近年は東海大菅生が勝ち続けているが、接戦になることが多い。この試合も、そうした展開になりそうな立ち上がりであった。

 東海大菅生杉浦 敦基日大二折笠 利矩と、いずれも左腕投手が先発した。

 杉浦は球威こそあるものの、球は荒れ気味。1回表日大二は安打2本と四球で一死満塁とし、5番・岩田侑真の三塁を強襲する左前安打で2点を先制した。

 その裏東海大菅生は二塁打の1番・千田光一郎を4番・杉崎 成が左犠飛で還して1点。2回裏には1年生の7番・福原 聖矢が四球で出塁すると、すかさず二盗。犠打で三塁に進む。続く代打・橋本唯塔の三ゴロで、三塁手から一塁に送球される間に、福原は好スタートを切り、生還。福原のセンスを感じさせるプレーで同点に追いついた。

 3回表に東海大菅生が投手を左腕の本田 峻也に交代させる際、捕手の臼井直生を一塁手にし、二塁手だった福原が捕手のポジションについた。果敢な走塁に続き、二塁手から捕手もこなす1年生の福原。沖縄の安仁屋ヤングスピリッツ出身でU15の日本代表にも選ばれている逸材だ。「キャッチャーにセカンド、ショートができます。野球小僧的なスーパースターです」と若林弘泰監督は期待する。

 ただ本田も本調子ではなく、4回表には無死一、二塁から3番・戸谷進太郎の右前安打で本塁を突いた二塁走者は刺されたものの、続く4番・折笠利矩の左前安打で日大二が再度リードした。

 それでも東海大菅生はその裏、福原の中前安打などで一死一、三塁とし、8番・山田 聖和の中犠飛で同点に追いついた。
 ここまでは、このカードらしい混戦。東海大菅生の若林監督も、「いつもこんな感じ」と言う。

 しかし7月31日に桜美林との激闘で完投した日大二のエース・折笠の疲労は隠せない。5回裏は走者2人を置いて、3番・森下 晴貴がセンターオーバーの二塁打を放ち2点を入れて、東海大菅生はこの試合初めてリードを奪う。

 東海大菅生は6回表から3番手として左腕の広瀬 楽人を投入。日大二はこの回、一死一、二塁から4番・折笠の左前安打で1点を入れたものの、一塁走者は三塁で刺され、チャンスが広がらない。

 すると東海大菅生はその裏、1番・千田のこの試合2本目となる二塁打などで2点を追加した。

 この大会の特別規定で、試合時間が2時間20分を超えると新しいイニングには入らない。混戦の試合は試合時間も要しており、9回まで続けることは難しくなっていた。
 最終回になるかもしれない7回表、東海大菅生は4番手に栗原怜磨を起用したものの、走者を2人出すと、5番手として、球威のある藤井翔を投入。藤井がしっかり抑えて、7回表に日大二の失点を許さなかった。

 7回裏、安打や失策で無死一、二塁となったところで、日大二の田中吉樹監督は、この回での終わりを覚悟した。日大二の失策などで東海大菅生が2点を追加し、最後はこの試合二塁打2本の千田の右前安打で2人が還り、11-4の7回コールドが成立した。試合時間は2時間18分。制限時間はあと2分に迫っていた。

 最後は力尽きた感じの日大二であるが、田中監督は「最後はやらせてもらえただけでもありがたい」と語る。日大二の夏休みは8月10日から。「3年生は今日から勉強です」と田中監督。その一方で新チームは例年のように合宿や遠征はできず、短い夏休みで、どう作って行くか。特別な夏の試行錯誤は続く。

 勝った東海大菅生は、準決勝で創価と対戦する。創価には東京を代表する好投手・森畑 侑大がいる。実力のある両校の対戦は、ハイレベルの戦いが予想される。

(取材=大島 裕史)

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