国士舘、反省が残る1点差勝利 



中西健登

2016年から3年連続で4強入りしている国士舘。永田監督の体制になってから盤石の試合運びを見せている。苦しい試合運びとなっても、最終的に勝つのが近年の国士舘明大中野八王子相手にも苦しみながらも勝ち上がった。

 1回表、明大中野八王子は1番・築地 星流の三塁打からチャンスを作り、その後、2番福本 真士の左前適時打で1点を先制。さらに、国士舘のエラーもあり、2点を追加し、いきなり3点を先制される。エラー絡みで3点を取られる嫌な形だったが、しかし1回裏、国士舘は明大中野八王子の先発・江口陽太から一死満塁のチャンスを作り、5番・鎌田 州真の左前適時打で1点を返し、押し出しと内野ゴロですぐさま同点に追いつく。

 江口は二松学舎大附相手に完投勝利を挙げた右の好投手。179センチ73キロと上背があり、明大の森下暢仁のようにダイナミックに踏み込んで、縦振りで投げ込むオーバースロー。本人曰く森下を意識しておらず、自然になった投球フォームだという。常時120キロ後半~130キロ前半の速球、スライダー、カーブを投げ分ける。ただその甘いところが狙われて、8回まで12安打、7失点と苦しいピッチングだった。江口は「甘いところは打たれますし、それだけではなく、どのコースに投げても打たれてしまう。まだまだ自分のストレートは力がないなと実感しました」と球威不足を課題に挙げた。それでも、要所で低めに変化球が決まったり、高めに力のあるストレートを見せて三振を奪うなど、「後半のほうがまとまりはあった」と好投手の片りんを見せてくれた。ただトータルでいうと、勝てる投手のピッチングではなかった。それは江口自身も自覚しており、椙原貴文監督は「今は勝ちきれないピッチングだと思います。このままでは甲子園にいけないですし、エースとしてチームを勝たせるピッチングができるために、さらなるレベルアップを期待しています」とエースの成長を期待していた。

 そして6失点しながらも完投勝利を挙げた国士舘中西 健登は「今日は変化球のコントロールが甘く、ストレート中心のピッチングとなってしまい、それが甘く入ってしまった」と反省点を挙げていた。とはいえ6失点したが、自責点2。初回はエラーからの失点でリズムから乗りにくいものがあっただろう。中盤以降のピッチングは125キロ前後の直球は微妙に動き、スライダー、チェンジアップを巧みに投げ分ける大型サイドハンドだった。

 試合後は入念にミーティング。1週間後の準々決勝ではどれくらい変わるのか、注目をしていきたい。

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(文=河嶋 宗一