都立練馬・林和樹

 12回で決着がつかず、タイブレークに突入して迎えた14回、桜美林が相手のバッテリーエラーで無死二、三塁とする。ここで「高橋が長いイニングを投げてくれたのでチャンスが来れば『打ってやるぞ』という気持ち」で打席に入った7番・浅野多翔がストレートを捉えてライトオーバーの二塁打。

 「前の打席までは詰まった当たりが多かったので、タイミングを早くしました」という浅野は普段からライナーを打てるように、左手を立ててアッパースイングにならないように心がけているそうだ。

 その浅野のタイムリーで勝ち越した桜美林は、さらに打線が繋がり一挙5得点を奪い勝負あり。桜美林が7対2で都立練馬を延長14回の末に破って2回戦進出を決めた。

 辛くも勝利した桜美林。片桐監督は「夏を経験したメンバーがあまりいないので、仕方ない時期です。経験です」と今回の勝利を振り返る。

 その勝利に大きく貢献したのが先発完投の高橋だ。
 中学時代にピッチャーをやっていたが、旧チームでは外野手。新チームから投手に戻ってきた高橋は、「14回投げたのは初めてで、きつかったです」と試合を振り返った。

 高橋の特徴は一度軸足となる右膝を折ることだが、それは監督のアドバイスだった。
 「力強いストレートが持ち味ですが、そのためにも下半身を使って投げる必要があり、投手を始めてすぐアドバイスをもらいましたので、取り入れました」
 その結果、指の掛かりが良くなり力があり、伸びのあるストレートが投げられるようになった。

 「今日は60点です。まだボールは良い時より走っていないので、1週間で修正したいです」と意気込んだ高橋。次の投球も楽しみにしたい。

(文=田中 裕毅)