巧者・国士舘、都立小山台を7回コールドで下し2年連続関東大会出場!



国士舘先発・白須仁久

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 準決勝に勝ち進むまで、思うような戦いができなかった国士舘の永田昌弘監督は、選手たちに「関東大会に行きたいか」と尋ね、「勝ちたいです」と答えるのを聞き、エース・白須 仁久を先発に立てて必勝態勢で臨んだ。一方、準々決勝で早稲田実業を破り勢いの乗る都立小山台は、勝てば1986年の都立足立西以来の都立校の関東大会出場となる。「やってみたいですね」と、福嶋正信監督は、関東大会に意欲をみせる。

 実力的には秋季都大会優勝の国士舘が上回っているものの、都立小山台は波に乗ると怖い。

 1回表都立小山台は、一死後、2番・佐藤晃が投手強襲打で出塁すると、3番・笠原柊真も内野安打で出塁。4番・吉田大晟は四球で満塁となる。国士舘先発の白須は、ぎっしり埋まった三塁側の都立小山台の応援にやや押され気味の感じであった。それでも後続を何とか抑え、得点を許さなかった。都立小山台にすれば、初回のチャンスを生かせなかったのが、痛かった。

 都立小山台の先発はエースの安居院勇源。1回裏国士舘は、1番・黒川麟太郎が内野安打で出塁し、二盗を試みたが、都立小山台の吉田捕手に刺された。

 都立小山台のペースになりかけたが、国士舘は2回裏、6番・鎌田 州真、7番・澤野 智哉の連続安打に、8番・白須の内野ゴロで1点を先制し、さらに9番・伊藤 優の中前安打に1番・黒川の右犠飛で1点を追加する。

 それでも都立小山台は4回表には準々決勝では4番だったが、この試合は7番に下げられた上江洲礼記が、レフトにライナー性の本塁打を放ち1点を返す。

 試合の趨勢がほぼ決まったのは、5回裏の国士舘の攻撃だった。この回先頭の3番・冨田 洋佑が本塁打を皮切りに、4番・黒澤 孟朗、5番・森中 翼の連続安打に、6番・鎌田の二塁打で2点を追加。さらに都立小山台の失策に国士舘の犠打などで2点を追加した。

 5回を終わり7対1と国士舘が大きくリードしたが、都立小山台も諦めたわけではない。

 6回表は、3番・笠原が敵失で出塁し、4番・吉田は四球、5番・森喜洋の中前安打で1点を返す。なお無死一、二塁のチャンスが続き、都立小山台の応援席も盛り上がってきたが、二塁走者の吉田が三塁に走って刺された。「あれはサインミスです。バスターエンドランと思ったんじゃないかな。吉田でサインミスがあるとは」と、都立小山台の福嶋監督は語る。吉田は昨夏の準優勝を経験した選手だけに大きなミスであった。それでも6番・飯田瑤生がセンターオーバーの二塁打を放ち、さらに1点お返したが、飯田も三盗を失敗した。実力的に劣勢の都立小山台としては、ミスが続いては、勝利から遠ざかる。国士舘は6回に4安打を放ち3点を挙げ、10対3、7回コールドが成立した。

 敗れはしたが、都立小山台は今大会を盛り上げた立役者であることは間違いない。昨夏の準優勝に続き、もう立派な強豪の仲間入りといっていいかもしれない。ただ甲子園に行くとなると、安居院に続く、もう1枚2枚の投手陣をはじめ、戦力の充実が望まれる。

 勝った国士舘は2年連続の関東大会出場であり、秋に続く都大会の決勝進出である。圧倒的な迫力はないものの、点の取り方、勝ち方を知っているチームの強さがある。決勝戦は再度東海大菅生との対戦になる。秋は勝った国士舘であるが、永田監督は、「秋のことは忘れて、チャレンジャーの気持ちで行きます」と語った。

  

(文=大島 裕史)
(写真=編集部)