最後まで粘り強さと本番の強さを発揮した都立青山が日大豊山を破る!



ガッツポーズする戸谷と鈴木

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 東京一次予選 第2ブロックの注目は日大豊山日大二が同ブロックだということ。代表決定戦で両校が当たるではないかという大方の予想をぶち破ったのが都立青山だ。

 まず先制したのは日大豊山。1番橋口 采生が初球を捉えてライトスタンドに飛び込む先頭打者本塁打で1点を先制する。マウンド上の戸谷拓己(新2年)は切り替えができていた。「もともと打たれて当たり前の心境でしたので、切り替えて投げることができました」と後続を抑える。

 打線も日大豊山・背番号17の小槻 悠奈のスピードボールに序盤苦しんだ。小槻は長身で、ステップ幅が広い投球フォームから繰り出す直球は一塁側から見ていても威力がある。高めに強いストレートを投げられるのが強みで、角度があり思わず手が出てしまうほどの迫力がある。

 多くの選手が小槻のストレートに苦しみ、2回まで3奪三振の好投を見せ、日大豊山ペースに思われた。

 都立青山ベンチは各打者が両肩に力入りすぎてしまい、始動が遅くなっている点を指摘し、選手たちは力まず、始動を早くすることを心がける。そして打者一巡して3回裏、一死一塁から1番手島健太が左中間を破る適時三塁打を放ち、1点に追いつく。手島は「打ったのはストレートです。本当に速い投手でしたが、うまく反応ができて良かったと思います」と振り返った。手島の一打で勢いに乗った都立青山打線は2番三栗谷凛大の右翼線を破る二塁打で逆転を許す。二死三塁から4番日野貴章も中前適時打を放ち、一気に3点を入れる。

 都立青山は鍛えられたチームで、何よりスタメン、ベンチ内の元気が良い。盛り立てていきながら、攻撃的な姿勢で立ち向かう姿勢が良い。

 実力も力強くバットスイングができて、守備も要所で締めることができる。先発・戸谷も基礎がしっかりした好投手。

「自分は球速がある投手ではないですが、見た目以上に打ちにくいストレートが売りです」と語るように、キレのあるストレートやスライダーを低めに丁寧に投げ分けることができる。日大豊山にとって戦いにくさを感じる投手だろう。ちなみに戸谷は2018年夏、都立小山台を決勝に導いたエース・戸谷 直大の弟だ。兄からは「いろいろなことを指摘してくれます。技術的なことや、公園でキャッチボールする中でアドバイスをしてもらいました」

 また兄が書き続けた投球フォームについて分析した技術ノートを見せてもらいながら、レベルアップに努めた。自分の持ち味を理解し、ピッチングができる投手だろう。

 さらに4回裏、一死一、二塁から9番松戸敬一の左越え二塁打で1点を追加。さらに2番三栗谷にも適時打が出て、なんと6対1と都立青山が大きくリード。さらに日大豊山のバッテリーミス、守備のミスが続出し、9対1と広げる。

 戸谷は5回2失点で降板。都立青山の木島克彦監督は早めの継投も考えていて、戸谷が3失点した時点で変えるつもりだったが、予想以上の出来で5回まで投げることができた。6回表、戸谷とのダブルエースとして期待されている左腕の鈴木大智(たいち・新2年)が登板。東京神宮リトルシニアで活躍を見せてきた鈴木は大きくテークバックをとってからの勢いのある腕の振りから威力ある速球のスピードは戸谷以上。

 6回表、鈴木は制球でままならず、バッテリーミスで2失点したが、都立青山の2番手・鈴木は立ち上がりの6回は2失点を喫したが、その後は自慢の速球を投げ込む。その勢いは日大豊山のエース・瀬崎 絢にも負けていなかった。