- トップ
- 試合記事一覧(大会別)
- 2018年秋の大会 東京都大会 一次予選
- 早稲田実業vs聖パウロ学園
早稲田実業vs聖パウロ学園
早実の投打の柱・生沼と伊藤が躍動!強豪・聖パウロを破る!

生沼(早稲田実業)
早稲田実業と聖パウロ学園と西東京の実力校同士の対決が実現した。早稲田実業は、聖パウロ学園のエース・岩谷を警戒していた。岩谷は技巧派の右サイド。ただの技巧派ではなかった。球速は120キロ前後と全く早くないのだが、投球フォームの間隔が速い。普通の投手は足を挙げてから踏み出すまでの間があるが、岩谷はその間がない。いわゆるクイックモーションで、1,2で投げるので、構え遅れでタイミングが取りにくい、
手元でシンカー、スライダー、カーブを操り、外角低めに集める。いわゆるフルスイングできる投手ではない。どうすれば打者から打ちにくい投球ができるか。それを考えた投手である。
早稲田実業は岩谷と似たサイドハンドの投手を打撃投手にして対策を重ねてきたが、5回まで1得点。岩谷の投球の前に苦しんだ。その1点は先制点。早稲田実業の和泉実監督は「その1点が大きかったです。もし0点で、先制されたら浮き足立ってエラーが出ていたかもしれない」と語るように4番で主将の生沼 弥真人が先制打を放った。二死一塁の場面で第1打席を迎えた。生沼は岩谷に対し、変化前をたたくことを心掛け、ベース際で打席の前に立った。すると外角ストレートをたたいて右中間を破る適時二塁打で1点を先制した。
生沼は「この試合は先制することが大事だよと伝えていて、また主将として自分が示さなければならないので、それができてよかったです」と振り返った。
また生沼は一塁手を務めているが、これは生沼の守備力の高さを評価してのこと。和泉監督は守備陣を構成するうえで、一塁手の守備力を重要視しており、今年のチームでは生沼が一番安定感あるとみて、起用している。最初はなれなかったと語る生沼だが、今ではすっかりとなじんでいる。

伊藤大征(早稲田実業)
打の柱・生沼が見せると、投の柱・伊藤 大征が見せる。立ち上がりから直球を押していく伊藤。ゆったりとワインドアップから始動し、左足をゆったりと上げていきながら、一気に上半身を回旋させて投げ込む速球派右腕だ。伊藤はとにかくボールの筋が良い、常時135キロ~138キロ前後なのだが、高回転のストレートは、そう簡単に見られない精度の高さ。低めにしっかりと伸びており、思わずストライクコールを挙げたくなるほど。さらに変化球を見るとカーブ気味に変化した縦スライダーと横スライダーを投げ分けながら聖パウロ学園打線を打ち取っていた。
5回まで1対0。聖パウロ学園からすれば、なんとか接戦にしている試合運びだったが、6回表、伊藤が魅せる。この回、聖パウロ学園からすれば好打順だったが、全力投球で三者連続三振に切って取る。聖パウロ学園の勝俣監督も「やられました」と脱帽の力投だった。伊藤は「チームで大事にしているのは、グラウンド整備後の6回表は試合が動くから初回と同じ気持ちで入ろうと話をしています。ですから、僕は全力投球を心掛け、3奪三振目は横スライダーで三振を取ることができてよかったです」と冷静にピッチングを振り返った。
応援メッセージを投稿する
東京都の地域スポンサー様を募集しております。