エースの存在感

 左中間にあがったライナー性の打球は、ぐんぐんと伸び、そのままスタンドへ飛び込んだ。海城の4番・上野のこの試合二本目となるホームランはサヨナラツーラン。

 東東京大会大会二日目。
海城豊島学院の試合は延長11回、主砲の一発で7対7の熱戦に終止符をうった。

 それにしても試合の流れが二転三転した試合だった。
両校とも初戦の堅さか、両校合わせて21の四死球に8エラー。
しかし、そんな流れを変えたのが、エースの存在だった。
高校野球においてエースの存在感は特に大きい。

 勝利した海城のエース・宮本隼太(3年)は3点ビハンドの8回に登板。
2イニングで1失点という結果だったが、それ以上に相手を圧倒し味方を勇気づける投球を見せた。
181センチの長身から繰り出されるストレートは130キロ前半は出ているだろう。
力強いストレートを軸に豊島学院打線を力でねじ伏せた。
宮本の投球に豊島学院のほとんど打者が詰まらせられた。
完全に豊島学院打線の勢いを止めたといってもよい投球だった。

 一方の豊島学院。8回まで海城打線を4失点ながら2安打に抑えていたエース岡部がマウンドを降りると、状況は一変。9回に海城打線が爆発し、3点をあげ同点に。そして10回のサヨナラ劇へと繋がっていく。

 エースの登板とエースの降板。
存在感の大きさがクローズアップされる試合となった。
なお、この試合に勝利した海城は13日に都立足立新田と2回戦を戦う。

(記事=編集部)


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