早稲田実、清宮、野村シフト敷く岩倉に打ち勝ちベスト16



本塁打を打つ活躍を見せた野村 大樹(早稲田実業)

 秋季都大会優勝の早稲田実業にとって、3回戦の岩倉戦は、春季都大会前半の最初の関門である。注目の強打者・清宮 幸太郎野村 大樹岩倉がどう防ぐか。投手の三田 知樹以外、先発の8人全員が左打席に立つ岩倉を、早稲田実業投手陣がどう防ぐかが、試合のポイントになる。

 1回表岩倉は、四球の山田 航大を一塁に置いて、3番・涌井 和人がライトへの2ランを放ち、2点を先制する。

 その裏早稲田実業は、四球の野田 優人を一塁に置いて、2番に入った雪山 幹太が右中間に2ランを放ち、同点に追いついた。早稲田実業の和泉 実監督は、「僕も想定していなかった。でも当たると、パンチはあるから」と語る一発だった。

 続く清宮は投ゴロに倒れたものの、4番・野村は右中間に叩き込み、あっさり逆転した。「ツーボールになって、ストライクを取りに来ると思って、狙っていました」と野村は語る。

 この試合目を引いたのは、岩倉の独特のシフトだった。
まず清宮が打席に立つと中堅手が内野に上がり、遊撃手と中堅手が二塁ベースを挟むようにベース後方に並ぶ。三塁手が遊撃手寄りに、二塁手が一塁手寄りに立ち、外野は2人で守るというものだ。このシフトの理由を岩倉の豊田 浩之監督は、「大きい球場だとそうはいきませんが、神宮第2だと、外野に打球が上がったら、そのままスタンドに入る。内野の間を防ぐということです」と語る。

 また野村の打席では、第1打席では大きな変化はなかったが、第2打席では、二塁手が右中間に行って、外野手を4人にした。このシフトについて豊田監督は、「野村君は低い弾道で飛んでいくので、外野の間を抜かれないようにと考えました」と語る。野村シフトは内野手が1人減るため、走者がいた、第3、第4打席では用いなかった。

 試合展開に話を戻すと、2回表岩倉は、7番・加藤 広大が左中間を破る二塁打で出塁すると、8番・鈴木 大誠は二塁手と一塁手の間に高いフライを上げる。前日来の強風に煽られた飛球を早稲田実業の二塁手が落球。一死一、三塁となり、9番・八代唯人がセーフティスクイズを決めて岩倉が同点に追いつく。この辺までは、一進一退の互角の展開。しかし、岩倉の三田は制球が定まらず、球数も増え、3回を終えた時点で75球を投げていた。この制球難が、後半響いてくる。