加盟6年目の日本ウェルネスが日大桜丘を下し、初のシード権を獲得!

渡部健人(日本ウェルネス)

 今年躍進が目覚ましい両校同士の対決は1点を争う好勝負。勝てばシード確定、負ければノーシード。まさに天国と地獄である。

 初のシード権を獲得したい日本ウェルネス。実は都大会出場が初めてのチーム。2011年から加盟したチームだが、3学年になって初めて野球部単独で出場。秋になると部員が足りず、サッカー部の部員をレンタルをして出場をしていたチームだった。しかし今の2年生が23人入った昨年から少しずつ変わり始め、去年は夏の大会初勝利から一気に4回戦進出。昨秋は一次予選で敗退したが、部員29人とまとまった人数で練習ができるようになったことで、じっくりと強化することができた。一次予選を勝ち抜いて初の都大会出場を決めてからここまで2試合連続で1点差をモノにしている。この試合も粘り戦いを見せた。

 どちらも安打が出るものの、なかなか1本が出ないやきもきとした試合展開。しかし8回表、日大桜丘が一死一、三塁から敵失と2番行永朝哉の適時打で2点を先制すると、さらに内野ゴロの間で2点目。だが8回裏、日本ウェルネスも敵失、6番近藤神(2年)の安打で無死一、二塁のチャンスを作り、一死二、三塁となって8番並木海弥(2年)の適時打で1対2に追いつくと、9回裏、一死一、二塁から2番手投手で登板していたエースの西川 大成(2年)が自分の失点を取り返す安打を放ち、2対2のまま試合は延長戦へ突入した。

 そして10回裏、無死から山口裕也(2年)の安打、相手の敵失、8番並木のバント安打で無死一、三塁から相手の敵失で三塁走者が生還し、見事にサヨナラ勝ちを決めた。

 加盟6年目ながら初のシード権を獲得した日本ウェルネス。専用グラウンドもなく、練習場所もない。厳しい制約を付ける中、勝負したい年で結果を残すことができたことは意味が本当に大きい。

  そして懐かしい名前があった。渡部 健人。1年生ながら横浜商大高で活躍していたスラッガーである。去年の2月頃に日本ウェルネスに転向。そこから1年待ってようやく公式戦出場を果たした選手である。175センチ105キロという体格だが、なかなか身軽で、昨秋からショートを守り始めた。
「難しいですけどいろいろな動きがあるので、楽しい部分があります」と語る渡辺。気の良い仲間とともにすっかりと打ち込んだ渡部は貴重な主力選手として活躍。この日は無安打に終わり、「今日は自分の打撃ができなかった」と反省。渡部はツボにはまったときは見事な強打を見せる選手。内容を見ると、スイングスピードが鈍く、そして芯に当たらず、本調子ではなかった。次の岩倉戦へ向けて鍵を握る選手になることは間違いないだろう。

主将の水上虎之介は「本当に苦しい戦いばかりですが、今日の日大桜丘戦は良い勉強になっているので、次の岩倉戦も本当に力のあるチームなので、全力でやっていきたい」と決意に新たにしていた。

 どのような結果にしろ、この夏の注目チームに挙がったということは間違いない。野球部の今後を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。

(取材・写真=河嶋 宗一

注目記事
2016年度 春季高校野球大会特集

PHOTO GALLERY フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。