17年ぶりに東東京で参加、東亜学園が大量13得点で初戦突破!

 この夏から、東京大会は17年ぶりに東西の再編がなされた。中野区と世田谷区を入れ替えて、東西の数のバランスを取ることになった。学校が中野区にある東亜学園は、初めて東東京に参入ということになったのだが、学校は中野区だがグラウンドなどの体育施設は花小金井にあり、神宮球場までの移動には2時間くらいかかる。
 上田滋監督は、「東東京に移ったからどうのということは、あまり意識していないんだけれども、花小金井からの移動が大変でね、バスに2時間近く詰め込まれてきて、すぐに試合ということになっちゃうとね」と、苦笑いしていた。

 東東京のチームとは、3校ほどと練習試合を組んでいたというが、皮肉にもそのうちの1校の都立紅葉川との対戦となった。ということで、お互いに手の内を知っている相手ということになった。
 都立紅葉川は、田河清司監督が、持ち前の乗せ力で、「とにかく、先制して、あとはどんどんとイケイケで行こう」という発想で、立ち上がりを叩いていくことを目論んでいた。紅葉川にとっては、その思惑通りの立ち上がりになった。

 初回、都立紅葉川はニ死から守屋君が四球で出ると、井上君が左前打してつなぐ。ここで、5番新渡君の中越二塁打で2点を先制する。都立紅葉川としては、このリードで先発磯田君が4~5回まで持ってくれれば、あとは3人の投手でつないでいかれればというところだった。
 しかし、東亜学園もさすがにすぐに反撃した。東亜学園は、8番佐伯君の中前打でまず1点を返すと、さらにニ死二、三塁から1番内田君が左翼線へ二塁打して逆転。なおも、郡司君も左前打してこの回4点が入った。
 田河監督は、「あそこで、4点取られたのが痛かった。あれで、磯田を諦めることになった。春は辛抱し過ぎて失敗していたので、夏は早め早めに行こうと思っていた」ということで、3回からは2番手として阿部君を送り出すのだが、予定していたよりも早い登板になった。

 その阿部君も5回に3連打を浴びるなどで、追加点を許してしまう。都立紅葉川はここで、さらに館野君を送り出すが、野選などもあって、またしても大量4点を献上することになった。
 さらに、東亜学園は8回に下位打線から好機を作ると、1番内田君が、「あれは、オマケですよね」(上田監督)という左翼への満塁本塁打を放ってこの回も4点が入り、コールドゲームとなった。
 東亜学園のエース左腕福山君は、必ずしもベストという状態ではなかったけれども、丁寧に投げて、序盤につかまったところを修正したのはさすがだった。やはり、立ち上がりは初戦という緊張感もあったようだ。これまでの練習試合などでも、いい出来であまり打たれていないという調子で挑んだだけに、最初は却って意識し過ぎたところもあったのかもしれない。
それでも、終わってみれば序盤の3失点のみ。終盤は走者を出しながらも、得点させない粘り強い投球だった。

(文:手束 仁)