水本 弦選手 (大阪桐蔭)
寸評
春夏連覇を果たした大阪桐蔭を引っ張った主将。攻守ともに完成度が高い実戦的な外野手として、世界選手権でも活躍を見せた。卒業後は東都リーグ・亜細亜大学で続ける。 (打撃) 好打者に見えるが、フォロスルーを大きく取ってスイングしていくので、長打が多い。世界選手権でも木製ではあるが、低めの球に対して、しっかりとさばいていき、長打にする一面もあった。木製バットには順応している。 スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いて、背中を丸めて歩幅を広く取って構えている。投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、小さく脚を上げて真っ直ぐ踏み込んで打ちに行く。トップの動きを見ていくと捕手側方向まで引いていき、グリップが体に奥に入りすぎずにトップを作ることができている。インコースの捌きには苦労しない。スイングの軌道を見ていくと弧を描くように振り抜くので、角度の良い打球を飛ばすのがこの選手の強み。踏み込んだ脚もしっかりと踏ん張って、低めの球を捉える事ができており、彼はローボールヒッターと位置づけていいのではないだろうか。 踏み込んだ足はしっかりと踏ん張って、我慢することができており、外角球に対しては左中間に飛ばすことができている。 ただグリップ位置が低く、始動の仕掛けがやや遅いので、高めの速球を苦手にしている傾向がある。体が開かず、下半身が崩れず、軸がぶれずに、スイング軌道も無駄がなく、遠くへ飛ばす事ができるスイングを実現しており、完成度の高い打撃フォームだ。 (守備・走塁) 打球に対する反応はよく、素早く打球に追いつくことができている。地肩の強さも標準以上で、身体能力は高いのだが、それに頼らず、打球の追い方、切り返しの仕方、送球といい、しっかりと叩きこまれている選手だ。 走塁についてはヒットが多く、なかなか測れなかったら、ベースランニングの速さなどを見たら、足は速い選手。ここから盗塁が出来る選手になるには大学レベルでどんどん鍛えこんでいってほしい。
更新日時:2013.01.30
将来の可能性
走攻守三拍子ともに高く、常に高い集中力を持って試合に入ることができている選手で、安定して力を発揮できている。大学レベルならば即戦力に成り得る選手であろう。進路先は亜細亜大学。細かい野球を植え付ける亜細亜大学で、総合力を高めていけるか。4年間で確かな実績を残し、ドラフト候補と名乗り上がる存在になることを期待したい。
更新日時:2013.01.30
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