宇都宮 健太選手 (香川西)
寸評
上背はないのだが、MAX143キロの球速を誇る投手として注目されていた 宇都宮 健太。指先までしっかり力を伝えられるリリースと、状況に応じて投球に強弱が付けられるメリハリの効いた投球は、噂に違わないものがあった。 (投球内容) オーソドックスなフォームから繰り出される球速は、常時135キロ前後ぐらい。その球質は、手元で伸びるとか切れると言ったほどではなく、ス~と流れて来る感じで可も不可もなし。変化球は、スライダーとのコンビネーションで、時々緩いカーブなんかも織り交ぜるオーソドックスなスタイル。特にカウントを稼ぐスライダーと、低めのボールゾーンに逃げて行く二種類のスライダーを駆使します。特に右打者の外角低めに逃げて行くスライダーが、この投手の最大の武器。 制球も両サイドに球が散っておりますし、マウンド捌きも悪くありません。フィールディングなども実に落ち着いていて、安心して見ていられます。ただいかんせん投球フォームにイヤらしさがなく、体格にも威圧感がなく、コンビネーションも多彩ではありません。そのためイニングを重ねて行くと、馴れられてしまうのが早いタイプです。さすがに全国レベルの打力を持つ日本文理レベルになると、一試合の中で捉えてきます。
更新日時:2011.03.24
将来の可能性
けして悪い投手ではないのですが、一試合を通じてみてみると、投球の幅が狭い気が致します。球種を増やしたり、内角をもっと突いたり、フォームにイヤらしさをつけるなど、淡泊さを解消させることが求められます。 将来的にプロといったタイプではありませんが、大学などでも野球を続けて行ける力はあると思います。ここから更に球速が伸びるのかは微妙だと思いますが、投球の幅を広げたり、投球フォームや配球に工夫を加えることは、努力と意識次第で充分可能だと考えます。そういった実戦力を、今後どこまで伸ばして行けるのか、ぜひ夏までにまた確認できたらと思います。今後もその進化ぶりを、ぜひ追いかけてみたい好投手でした。
更新日時:2011.03.24
佐藤 晋平
2024-02-13 at 11:34 AM
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