戸田 懐生選手 (東海大菅生)
短評
観戦レポートより抜粋(2017年8月18日) 東海大菅生のエース・松本 健吾(3年)が初戦の高岡商戦で計測したストレートの最速は142キロ。そしてこの青森山田戦に先発した戸田 懐生(2年)も松本と同じ142キロを計測している。今大会のトレンド「複数の好投手」を東海大菅生も満たしていることがわかる。腕をぶんぶん振ってくる右の本格派という点では戸田も松本と同じタイプだが、戸田はさらに猛々しく体全体でボールを押し込んでくる。そしてスライダー、チェンジアップをストレートと同じ腕の振りとボディアクションで投げ込んでくるので打者は「142キロ」という数字以上に圧力を感じているはずである。
更新日時:2017.08.19
短評
大会前、若林弘泰監督に取材したとき、5本柱の中で、一番評価していたのが戸田だった。171センチと小柄だが、強いストレートを投げる。いずれは145キロ前後を投げる潜在能力を秘めた投手ではないだろうか。 右オーバーから投げ込む速球は常時135キロ~139キロ。躍動感ある腕の振りから投じる直球の勢いは、かなりのものを感じさせる。好調時は140キロ中盤までいくというが、確かにそれぐらいのボールが出ていてもおかしくない。変化球は120キロ前後のスライダー、125キロ前後のフォークといずれも精度は悪くない。171センチでも、今年の市立西宮の山本拓実のように、常時140キロ中盤の速球で押せるようになれば理想的だが、打撃力が高く、狭い球場が多い東京都では、それはなかなか難しい。ただボールを動かす投球など繊細な投球を求める必要はないので、カーブなど緩急を付けられる投球を目指すべきだろう。 今は「急」だけで、「緩」がない。なので、フォークで打ち取ろうとしても、ついていかれている。リリーフならば勢いだけで抑えることができるが、先発として現状の投球スタイルだと球数が多く増えてしまうだけ。これから甲子園の登板を経験する中で、いろいろと投球に変化を起こしてほしい。 (投球フォーム) セットポジションから始動し、左足を高々と上げていきながら、右足の膝を真っすぐ伸ばして立つ。左足を二塁方向へ伸ばしていきながら重心を深く沈めながら、そして左肩のグラブを高く掲げて、角度をつける形をとっている。そこからテークバックを大きくとって、トップを作る。そこからリリースに入るが、強く腕を振ることができており、球もちも悪くない。ただ、リリースポイントがまだ安定しておらず、意図通りの投球ができない一因だろう。
更新日時:2017.08.01
将来の可能性
潜在能力は来年の西東京でも指折りの存在だが、まだ勝てる投手になるためにはいろいろと課題は多い投手。甲子園を経験する中で、投球に洗練さが出てくるのか。それでも今のような勢いある真っすぐはより磨きをかけてほしい。ストレートの勢いを維持しながら、ピッチングのレベルを高める方向性で、2018年度の西東京を代表する投手になることを期待したい。
更新日時:2017.08.01
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