1年生アーチスト・馬越 歩、名西を17年ぶり秋徳島県8強に導く



11回表名西一死一・二塁から4番・馬越 歩(1年・捕手)が決勝3ランを放つ

 2年前の秋は「ノーサイン野球」を旗印に四国大会ベスト4まで駆け上がり、翌春21世紀枠甲子園初出場・優勝した東邦(愛知)相手に善戦の礎を築いた富岡西。初戦は32対1で昨秋県ベスト4の小松島西に大勝し、意気揚々と2回戦に進んだ彼らに立ちはだかったのは、選手17人の名西だった。

 「富岡西のノーサイン野球を想定し、富岡西と同じような戦術を敷く城南さんとも平日に練習試合をして対策を進めてきた」(上田 一彦監督)彼らは、中盤までリードを許しても淡々と試合を進行。6回からは予定通りに130キロを超えるストレートを内角へ強気に投げ込む主将の村上 真央(2年・一塁手兼任・右投右打・167センチ75キロ・上板町立上板中出身)を3番手に送り込んで、反撃の機会を待った。

 

 そして名西は1対4で迎えた8回表に100球を超えた富岡西先発・上田 純ノ介(2年・180センチ73キロ・右投右打・勝浦町立勝浦中出身)から満を持して1番・山口 雄太朗(2年・二塁手・171センチ64キロ・右投右打・石井町立高浦中出身)の右越2点二塁打などで4点を奪い逆転。村上が9回裏に1点を失いながらサヨナラのピンチを2度しのぐと、11回表には一死一・二塁から前打席でストレートを叩きポール際に大ファウルを打っていた4番・馬越 歩(1年・捕手・右投右打・174センチ86キロ・徳島市城西中出身)が、「変化球を狙い打って」、今度は左翼ポールにぶつける決勝3ラン。名西が実に2003年以来13年ぶりとなる秋の県8強進出を決めた。

 実はこの馬越。このホームランが高校入学から半年にして高校通算4本目。今年は一連のコロナ禍で練習すら満足にこなせない状況。かつ少人数校においてのこの現時点本塁打数は特筆に値するだろう。「好きな選手は中村 剛也(埼玉西武ライオンズ)さんです」と言ってニッコリ笑った試合後。「右ひじを壊して1年冬から半年余り野球ができなかった」中学時代を取り戻すべく、名西で輝く1年生アーチストはこれからも「自分が優勝に導く」決意を抱いてフルスイングを続ける。

(レポート=寺下 友徳

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