坂本 温基選手 (徳島商)

寸評

　とてもオーソドックスなフォームとの印象ですが、内外角に投げ分ける安定した制球力が自慢。とにかく試合を壊さない、安心して観ていられる投手です。 （第一印象） 　フォームやボールに凄みはないのですが、右打者の胸元を厳しく突く強気の投球が印象的。この厳しい攻めにより、ボールの威力の無さやフォームの嫌らしさの無さを、補う働きがあります。 （投球内容） セットポジションから投げ込むのですが、足を引き上げる勢い・高さは非常にあります。それでいて膝から上がピンと伸びきることなく立つことができて、フォームに力みがないのも良いところ。球速は、おそらく125～130キロ弱ぐらいですが、カーブ・スライダー・チェンジアップなどの変化球を操り、高い精度のコントロールでボールを投げ分けます。そのへんが、試合を壊さない安定感につながっています。 ＜長所＞ 　 　抱えていたグラブが最後解けてしまっているのは気になるものの、両サイドへの制球は安定。足の甲の地面への押しつけも深く、ボールも真ん中～低めに集まりやすい。何より「球持ち」も良いので、指先の感覚がよく制球が安定しているのが最大の自慢。 ＜課題＞ 　「着地」までの粘りがもう一つで、打者からは合わせやすい。特に気になるのが、体の「開き」が早くボールが見やすいこと。これによりいち早く球筋が読まれ、甘くない球でも踏み込めれて打たれてしまう。

将来の可能性

　安定しや制球力を背景に、試合を作ることができます。その一方で、まだまだボールの勢い・フォームの打ち難さに課題を抱え、物足りないものを感じます。このへんを部分を、この一冬の間にどのぐらい改善できるのか、期待して見守りたいとおもいます。2013年度の、徳島を代表する好投手の一人となりそうです。