大西 祐樹選手 (福岡工)

大西 祐樹

球歴:福岡工

都道府県:福岡

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:168.0 cm

体重:67.0 kg

学年:卒業

寸評

 170センチにも満たない小柄な体格ながら、老獪なピッチングで甲子園に出場した九州国際大附を苦しめたサウスポー。2011年度の福岡を代表する好投手を、今回は取り上げてみたい。 (投球内容)  ランナーがいなくても、セットポジションから投げ込んで来る。それも一気に体重を沈ませてくるクィック投法。球速は、常時130キロ前後ぐらいだが、ビシッとキャッチャーミットに突き刺さる。主な変化球は、横滑りするスライダーとのコンビネーション。これに時々緩いカーブやスクリュー系のボールを織り交ぜてくる。  特に武器になる球はないのだが、右打者には両サイドに散らし、左打者には外角中心に球を集める。制球は安定し、四球で自滅するようなタイプではない。マウンド捌きもよく、フィールディング・牽制などにも優れ、クィックも基準以内の1.1秒台で投げ込んで来る。非常に実戦的なサウスポーだと言えよう。 (投球フォーム)  セットポジションから、軸足に体重を乗せることなく一気に投げ込んできます。小柄ですが、大きなテイクバックを取って、角度をつけて投げ降ろるフォームに特徴があります。 <広がる可能性>  引き上げた足を地面に向けて伸ばすので、見分けの難しいカーブや縦に鋭く落ちるフォークのような球の修得は厳しいと思います。しかし「着地」までの時間は稼げているので、そういった球以外ならば、多くの球種を身につけられる可能性はありますし、そういった器用さはありそうです。 <ボールの支配>  グラブは内に最後まで抱えられているので、両サイドへのコントロールも安定。足の甲の押し付けも結構できているので、ボールも高めには上吊りません。ただ「球持ち」は好い方ではないので、ピンポイントでコースを突くというよりは、大まかに投げ分けるといったタイプではないかと思います。 <故障のリスク>  お尻が落とせない割に、無理に縦の変化やシュート系の球を投げようとはしていないので、肘への負担は大きくないと思います。ただテイクバックした時に、後ろに肩が入り込みますし、下がっていた肘を角度よく引き上げて降ろす動きが大きく、肩への負担はかなりものだと思われます。アフターケアを充分行い、故障には注意してもらいたいと思います。 <実戦的な術>  「着地」までの時間は稼げているので、体の「開き」は早くありません。したがってボールに合わせやすいとか、見えやすいということはないと思います。ただ球持ちが良くないせいなのか?振り降ろした腕が体に巻き付いてきません。思ったほど、腕が振れていないということでしょう。「体重移動」ができていますので、ボールは球速より来ている感じが致します。
更新日時:2011.09.02

将来の可能性

 現状、もう少し球威・球速が欲しいかなと思います。常時135キロ前後~MAXで140キロぐらいまで出せるようになると、ピッチングができるサウスポーなので面白いと思います。あとは、これといった武器がないので、何か空振りが取れるような変化球が身につけられると好いですね。大学などに進んで、どのように伸びて行けるのか、今後もその名前を頭の片隅にしまっておこうと思います。大学でも、比較的早い段階から、実戦での活躍が期待されます。
更新日時:2011.09.02

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