高橋 純平選手 (県立岐阜商)

高橋 純平

球歴:県立岐阜商

都道府県:岐阜

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:183.0 cm

体重:76.0 kg

学年:卒業

寸評

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【コラムより抜粋:2015年03月24日】 大会前のデータの信ぴょう性を見事に証明した高橋純平  大会屈指の剛腕、高橋純平(県岐阜商・3年)のピッチングに注目が集まったこの試合、高橋は期待を裏切らなかった。その内容に迫る前に2つの数字を紹介したい。それは出場32校のエースたちが新チーム結成以降に残した「与四死球率」「奪三振率」である。
(参考文献『センバツ2015 第87回選抜高校野球大会公式ガイドブック』毎日新聞社)。 <与四死球率>      <奪三振率> 高橋純平(県岐阜商)1.42  田中誠也大阪桐蔭)  11.68 坂口大誠(奈良大付)1.52  佐藤世那仙台育英)  9.65 田中寛大英明)  1.59  高橋純平県立岐阜商)  9.23 金城乃亜糸満)  1.63  上西嵐満宇部鴻城)  8.88 杉内洸貴今治西) 1.66  大江竜聖(二松学舎大付)8.72 伊沢由紘桐蔭)  1.73  平沼翔太敦賀気比)  8.50 平沼翔太敦賀気比)1.83  早川隆久木更津総合) 8.50
川井智也健大高崎)1.85  高橋奎二龍谷大平安) 8.07 [註]与四死球率は1点台、奪三振率は8点以上を紹介  与四死球率は制球力、奪三振率は変化球のキレを計る目安になる。この2つの項目が高いレベルにあるのは高橋と平沼翔太敦賀気比・3年)だけである。  さらにここにスピードという要素が加わる。平沼の最速は144キロ、高橋は152キロなのであらゆる面で高橋が飛び抜けた存在だということがわかる。そして、松商学園戦で高橋が演じた快投はこれらのデータの信ぴょう性をみごとに証明している。 <9回、被安打2、奪三振11、与四球1、失点1、自責点0> 高校時代の藤浪、大谷を凌駕する高橋純平のピッチングメカニズム  試合前、ブルペンでの高橋のピッチングを見てため息が出た。上半身にまったくブレがないのだ。スッと立った上半身がその最初の状態のまま下半身に誘導されて打者に向かって行き、テークバック時から投げに行くまでのヒジの位置が高い。これはヒジ・肩の無理使いから無縁でいられるということである。そして実戦での高橋は姿・形のよさが投球内容に反映されていた。  1番百瀬雅也(3年)の2球目に早くも甲子園球場のスピードガン表示に「150キロ」を映し出すが、スピードボールにこだわらないのが大人の部分だ。ストレートに10キロ程度のスピード差をつけ、変化球は100キロ台のカーブにスライダーは2種類、小さい横変化と斜め変化でアクセントをつけ、130キロ台で小さく落ちるスプリットも時折混ぜて打者のストレート狙いを妨げる。  ストレートは打者の空振りが目立った。140キロ台前半でもバットに当らないのはボールの出所が見えないからだ。最初に書いたように上半身の横ブレがないので早い肩の開きがなく、それがボールを長く持つことを可能にしている。腕を振ってもすぐボールが出てこず、ひと呼吸遅れて出てくるので打者はタイミングを合わせられない。こういう投球フォームの完成度の高さは、3年前の藤浪晋太郎大阪桐蔭→阪神)や大谷翔平花巻東→日本ハム)にはなかった。大谷のボールの凄みや藤浪の圧倒的な実績(春夏連覇)には及ばないが、2人のレベルに近い位置にいることは間違いない。  ストップウォッチで計測できた部分を紹介しよう。始動した瞬間から投げたボールがキャッチャーミットに入るまでの「投球タイム」はストレートのときが1.9秒台、変化球のときが2.1秒台なので「ゆったりしたフォーム」と表現していい。これは打者のタイミングをずらすことが可能なタイムである。2回裏、5番宮嶋隼平(2年)に対したときは無走者でもクイック(1.11秒)で投げ、タイミングをずらそうとする意志を確認できた。  この高橋を松商学園が攻略できる方法は1つしかなかった。それは、塁に出て掻き回すことである。その先兵役となるのは32校中最多の14盗塁を決めている百瀬だったが、第1打席から<空振りの三振→レフトフライ→ライトフライ→二塁ゴロ>では攻略など夢のまた夢。2回表にポテンヒット、エラー、スクイズで1点取るのがやっとだった。
更新日時:2015.03.25

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