Column

鹿児島城西は「主役」となれるか?23年の鹿児島をリードする新チームを先取り

2022.08.24

 鹿児島城西は「主役」となれるか?23年の鹿児島をリードする新チームを先取り | 高校野球ドットコム

 まだ夏の大会が終わって、新チームがスタートした段階なので、各チームの戦力は未知数だ。8月末の各地区大会が終わった段階である程度の傾向は見えてくるだろうが、本稿では夏に活躍した下級生のいるチームを中心に挙げていきたい。

 真っ先に活躍を予感させるのは鹿児島城西だろう。ホームランを量産する強打者・明瀬 諒介内野手をはじめ、レギュラーの黒川 虎太郎捕手、左利きで内野を守る濱田 陵輔内野手、リリーフで好投した芦谷 原睦投手ら、前チームで主力を担った2年生が多数残っている。明瀬が184センチ、池野 航太投手(2年)が189センチ、内田 祭人投手(2年)が188センチと、大型選手がそろっているのも魅力的である。20年に春センバツ出場を射止めたが、コロナで大会は中止。夏の代替大会を経験したのみである。新年度は鹿児島の「主役」となり、正真正銘の甲子園出場が果たせるか?

 神村学園も例年通り、下級生も力のある選手がそろう。1年生大会は決勝戦で鹿児島城西に勝って優勝した。投手では前チームでエース番号を背負ったこともある右腕・松永 優斗投手(2年)がいる。打者は今岡 歩夢内野手(2年)、秋元 悠汰外野手(2年)がレギュラーで活躍した。夏初戦敗退の悔しさを味わった分、新チームでの雪辱の思いも強いだろう。

 夏準優勝の鹿児島大島はリードオフマンの有馬 航大内野手(2年)や体岡 大地内野手(2年)、田邊 瑛吉外野手(2年)、関 凛太朗内野手(2年)らが前チームの試合を経験している。大野 稼頭央投手(3年)のような絶対的エースはいないが「投げられる投手が多いので、新チームは継投になりそう」と塗木 哲哉監督は言う。

 夏の甲子園に出場した鹿児島実は、遊撃手・一ノ瀬 獅堂内野手、3番を打つ植戸 颯大外野手が2年生でレギュラーを張る。もう一つの名門・樟南は遊撃手・畝地 竣己、三塁手・下山 敬斗、左翼手・茶園 将太、右翼手・小峰 康矢の4人が2年生レギュラーだった。いずれも投手として実績のある選手が見当たらないので、誰が台頭してくるかが注目だろう。

 夏4強の鹿屋中央は、夏の大会でブレークした2年生左腕・郡山 一心投手、リードオフマンの村山 源外野手(2年)がいるのが心強い。国分中央鹿屋農は夏まで3年生が主力で、新チームは総入れ替えとなるため実力は読めない。

 夏8強の出水中央は齋藤 凌内野手、德田 怜雅内野手の2年生が夏の中軸を打った経験がある。鹿児島川内は有村 龍治捕手(2年)がレギュラーで経験を積み、打力も勝負強さが光る。鹿児島玉龍は左腕・川畑陽介投手(2年)やリードオフマンの森田悠介内野手(2年)がチームをけん引することになりそうだ。古豪・鹿児島商では1年生ながら中堅手レギュラーの坂口 隼也外野手のセンスの良さが光る。鹿児島情報の2年生右腕・野村 直紀投手は184センチの長身から力のある球を投げる。鹿児島の2年生右腕・森山 颯投手は前チームからの経験があり、打撃センスもある。

(文=政 純一郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.15

【春季東京都大会】日大豊山、注目の好投手を攻略し、コールド勝ち!指揮官「うちが東京を勝ち上がるには機動力しかない」

2024.04.16

社会人野球に復帰した元巨人ドライチ・桜井俊貴「もう一度東京ドームのマウンドに立ちたい」

2024.04.15

【福島】聖光学院は福島明成と「福島北・伊達」連合の勝者と対戦<春季県大会支部予選組み合わせ>

2024.04.15

【鳥取】八頭と倉吉北がサヨナラ勝ち、鳥取東と米子東も8強入り<春季県大会>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!

2024.04.10

【沖縄】エナジックが初優勝<春季大会の結果>

2024.04.12

【九州】エナジックは明豊と、春日は佐賀北と対戦<春季地区大会組み合わせ>

2024.04.11

【埼玉】所沢、熊谷商、草加西などが初戦を突破<春季県大会地区予選>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>