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激戦ブロックと呼ばれる敦賀気比、日大三ブロックの見どころは?

2022.08.04

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第104回 全国高等学校野球選手権大会

 第104回全国高校野球選手権(6日開幕、阪神甲子園球場)の組み合わせが決まった。それぞれのカードに魅力があるが、激戦ブロックごとに見どころを紹介する。

 最も有力校が集結しているのが、敦賀気比(福井)、高岡商(富山)、興南(沖縄)、市立船橋(千葉)、三重横浜(神奈川)、日大三(西東京)、聖光学院(福島)のブロックだ。

 敦賀気比はセンバツと比べると打線の破壊力がでてきて好投手を攻略できるレベルとなっている。高岡商は打撃力があり、富山大会の決勝戦では逆転で甲子園出場を決めた。毎年、打撃型のチームを築き上げてきている。

 興南は、147キロ右腕・生盛亜勇太投手(3年)とプロ注目・盛島 稜大捕手(3年)のバッテリーには安定感があり、攻撃では機動力も使え、戦術の幅が広い。一方、市立船橋も、エース・森本哲星投手(3年)、プロ注目の片野優羽捕手(3年)を擁し、バッテリーが注目選手に挙がるという点は似通っている。森本は千葉大会でリリーフエースの役割を担ったことで戦い方のパターンが生まれ、僅差のまま後半戦に持ち込めば、逆転できるという気持ちが市立船橋ナインに生まれた。勝負強い打者が多く、準々決勝以降では、中央学院拓大紅陵木更津総合と強豪を打ち破った点も見逃せない。

 三重鈴木朝陽内野手(3年)を筆頭に好打者が多く、安打を多く積み重ねる。上山 颯太投手(3年)、谷 公希投手(3年)と、140キロを超える速球投手を擁する。一方、横浜はこの夏、14安打を記録した緒方 漣内野手(2年)に、選手宣誓を務める玉城陽希捕手(3年)がいるなど、攻守ともにバランスが取れて、村田監督も信頼を寄せる。全国で戦うとなると、杉山遥希投手(2年)の踏ん張りが鍵となりそう。杉山の投球イニングを減らす意味でも、打線の援護が上位進出の条件となる。三重打線が杉山を捉えるか、それとも緒方、玉城を中心とした横浜打線が140キロ超え投手が揃う三重投手陣を攻略するか注目だ。

 日大三vs聖光学院の対決にも注目が集まる。両校の夏の甲子園での対決は10年ぶりで、2012年夏の大会では聖光学院が2対1で勝利を収めている。今回も接戦が期待できそうだ。日大三は右のスラッガー・富塚 隼介内野手(3年)、村上 太一外野手(3年)を中心にパワフルな打者が揃い、左のスラッガー・浅倉 大聖内野手(3年)、強打のトップバッター藤巻 一洸外野手(3年)もいるなど、打撃陣の層は厚く、大量点が期待できる。守備では、抜群の強肩を誇る川崎 広翔捕手(3年)がしっかりと守りを固め、寒川 忠内野手(3年)、金澤 海斗内野手(3年)の二遊間の守備も見ていて安心感がある。

 聖光学院は春季東北大会で3試合連続逆転勝利を挙げた粘り強さが魅力だ。その試合では、選手、斎藤監督から絶対に逆転してやるぞという気概がひしひしと伝わってきた。赤堀颯主将(3年)は「全国だけではなく、歴代の聖光学院にはない無類のチームを目指してきました」と語るように、この粘り強さは恐ろしいと思うほどだ。日大三聖光学院も後半に仕掛けるチームなので、大接戦になることは間違いない。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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