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昨秋の決勝の再戦!リベンジの東海大菅生か、それとも2季連続優勝を狙う国士舘か

2019.04.28

 春季東京都大会もいよいよ残すは決勝戦のみとなった。奇しくもその顔合わせは昨秋の決勝戦と同様、東海大菅生国士舘ということとなった。

 昨秋の再戦となる今回の決勝戦。決勝戦はどこがポイントとなるのか、簡単にまとめていきたい。

昨秋の決勝戦と同じ顔合わせを制するのは?

昨秋の決勝の再戦!リベンジの東海大菅生か、それとも2季連続優勝を狙う国士舘か | 高校野球ドットコム
両エース(左:白須仁久 右:中村晃太朗)

 東海大菅生国士舘ともにキーワードとなるのは、「繋ぎ」になることが考えられる。

 まず守備では、両チームともエースが準決勝ではピリッとしない。
 東海大菅生中村晃太朗は4回戦では二松学舎大附を7回2失点の内容を見せたが、準々決勝の日大三では7回5失点。準決勝の関東一では6回3失点といまひとつ。一冬超えて球威が増したものの、制球が乱れやすくなり、痛打されることが増えたことが関係していることが考えられる。

 一方の国士舘は今春よりエースになった白須仁久。上半身の使い方をコンパクトにし、上からしっかり腕を振るフォームにモデルチェンジした白須。だが、昨秋より制球が乱れやすくなり、安定感に欠ける。

 4回戦の都立片倉戦では7回途中からマウンドに上がって5失点。準々決勝の帝京戦では6回投げて3失点。準決勝の都立小山台戦こそ7回3失点だったが、ボール先行が多い。

 両チームのエースの投球が安定しないとなると継投策が考えられる。
 東海大菅生藤井翔新倉寛之国士舘斉藤光瑠山田裕也石橋大心が今大会でマウンドに上がっている。彼らの調子、また繋ぎ方で守備の出来は変わってきそうだ。

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野手陣はどれだけ投手を援護できるのか(左:冨田洋佑 右:小山翔暉)

 そして攻撃陣だが、ポイントゲッターとなりうる打者が上位に座っている両チーム。

 東海大菅生であれば
1番・小山翔暉
3番・成瀬脩人
4番・杉崎成の3人。

 国士舘
1番・黒川麟太朗
3番・冨田洋佑
4番・黒澤孟朗
6番・鎌田州真の4人がポイントゲッターになりそう。

 彼らの前にどれだけチャンスを作るのか。ここが攻撃のポイントとなりそうだが、そうすると下位打線でいかにチャンスを演出し、上位に繋げるかが大事である。

 ただ総合力で見ると、東海大菅生の方が1枚上手だろう。
 準決勝では藤井、新倉が関東一をシャットアウトするなど、エース・中村晃以外の投手陣も昨秋より安定が増した。
 また野手陣はチーム全体でバットだけではなく、2番・石田隆成、6番・今江康介らを中心に足でも相手チームに揺さぶりをかける。何より一発を打てる打者が揃っている。

 長打と単打、さらに足を使う攻撃に安定した守備。総合力が高く抜け目ないチームに仕上がっている。だが、国士舘打線も繋がりだすと止めるのは厄介である。そして何より昨秋は国士舘が下馬評を覆し優勝を決めた。これが高校野球のわからないところである。

 東海大菅生がリベンジを果たすのか。はたまた国士舘が王者の貫禄を見せつけ、2季連続優勝を決めるのか。平成最後の東京王者を決める一戦は28日11時より[stadium]神宮球場第二[/stadium]で行われる。

文=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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