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U18戦士や150キロ超右腕、ゴジラ超えなど投打で逸材が豊富、東都2部の来季のドラフト候補生

2021.10.27

 秋季大会が終盤に入っている高校野球だが、大学野球も秋季リーグが佳境に入っており、非常に盛り上がりを見せている。

 大学球界屈指のリーグである東都大学野球は、國學院大が春季リーグに続いて、2季連続制覇へ歩み続けており、2部リーグでは拓殖大が優勝に向けてリーグ戦を戦っている。

 今回はそんな東都大学野球の2部リーグの来年のドラフトで指名の期待がかかる3年生を中心に選手たちを紹介したい。

U18代表経験者、150キロ超えの投手など逸材揃う

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立正大・奈良間大己(常葉菊川出身)

 まず来年のドラフトで対象となる3年生世代で最注目となるのは、立正大・奈良間大己選手だろう。

 常葉菊川時代は、強打のバッティングを武器に静岡大会や甲子園で活躍。さらにU18日本代表では、藤原恭大(現千葉ロッテ)や根尾昂(現中日ドラゴンズ)らとともにプレーをしてきた。

 立正大進学後も、1年生春からリーグ戦に出場し続け、今季は第4週まで終わって打率ランキングは全体7位という成績を残している。ただ今年は入れ替え戦がないため、来春も2部でプレーすることとなっている。

 そのことを踏まえ奈良間自身も「1つ1つのプレーが勝負だと思ってやっていきたい」とチャンスを活かす姿勢を見せている。スカウトの目に留まる活躍ができるか楽しみだ。

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東洋大・羽田野温生(汎愛出身)

 投手では東洋大の大型右腕・羽田野温生投手になるだろう。188センチ90キロの恵まれた体格から150キロを超える剛速球を投げ込む本格派右腕。高校時代は汎愛で過ごし甲子園での出場実績はないものの、東洋大で成長を遂げたまさに逸材だろう。

 他にも東洋大には、新人賞やベストナインを受賞した龍谷大平安出身の松本 渉もいるが、専修大の南保良太郎星稜出身)も紹介したい。

 現在、リーグ戦打率.409で全体2位。首位打者争いを演じる2部屈指の巧打者として、存在感を示すが、最後の夏は石川大会で5本塁打を放っている。星稜OB・松井秀喜氏を超える本塁打数で当時は注目を集めた。

 そして甲子園でも不動の4番として出場し、済美との延長タイブレークを戦った。ここまでの高校通算29本塁打スラッガーの注目度はそれほど高くないかもしれないが、今季でタイトルを獲得して、一気にブレイクする可能性は十分ある。ここからの活躍が今後の進路に大きく関わるのではないだろうか。

 さらに専修大を引っ張るエース・菊地 吏玖投手も見逃せない。秋季リーグでの登板はあまりないが、コンスタントに140キロ台を計測する真っすぐは、力強く光るものを感じる。最終学年となる来季に、存在感を示すことが出来るか。

[page_break:1、2年生も逸材が豊富]

1、2年生も逸材が豊富

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東洋大・細野晴希(東亜学園出身)

 東都大学野球は、1、2年生の下級生たちも実力ある選手たちが揃っている。その筆頭格といっていいのが、東洋大・細野晴希投手だ。

 まだ2年生ながら、ストレートは最速152キロを計測するという驚異の速球派左腕。東亜学園時代は甲子園への出場実績はないが、今では強豪・東洋大のエース格として奮闘している。大学で急成長を遂げた左腕は、2023年世代の代表投手となれるか。

 甲子園出場組に目を向けると、国士舘大の日本航空石川出身の重吉翼は、23日の東洋大戦で先発するなど全試合に登板しており、主戦力として活躍。また筑陽学園から専修大へ進学した西舘昂汰投手も、23日の拓殖大戦では2番手で登板して無失点と好投を見せた。

 そして春季リーグ戦の段階では、ベンチまたは出場機会が各チーム少なかった1年生は、秋季リーグになって様々な選手が出場している。

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専修大・常田唯斗(飯山出身)

 東洋大の岩崎峻典投手は23日の試合では4番手で登板するなど、リーグ戦で3試合登板。さらに、優勝争いの先頭に立つ拓殖大からは、明徳義塾出身の新地智也投手と花咲徳栄から進学した田村大哉選手が出場している。

 新地はリーグ戦4試合に登板するなど、制球力の高さを武器に着実にアピールを続ける。田村は1年生春からリーグ戦に出場。この秋は主に5番打者に抜擢されるなど、1年生ではあるものの、中軸を任されるほど期待を寄せられている。2年生以降に飛躍に繋げられるか。今後の取り組みが大事になるだろう。

 2年生の時に甲子園を経験した飯山出身の大型右腕・常田唯斗投手も専修大の1年生として登板。ここまで秋季リーグでは3試合のみの登板だが、182センチ80キロの体格を生かした力強く鋭い腕の振りが光る。来春以降、本格的に登板実績を重ねて経験を積めば、面白い存在になる可能性は十分ある。

 他には、春季リーグ戦から試合に出ている習志野出身の東農大ルーキー・和田泰征。そして成田出身の立正大・古谷将也なども注目の存在だ。

 まだまだ隠れた逸材が多い東都2部。今回紹介した選手はもちろん、他にはどんな選手がいるのか。一度リーグ戦に足を運んでみてはどうだろうか。

(記事=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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