Column

福井農林(福井)「打倒私学!全力プレーで福井の夏を制す!」

2019.07.04

凡事徹底で攻守に自信


ティーバッティングをする福井農林の選手たち

■様々なコース、部活が存在する伝統ある農業高校

 創立126年を誇る伝統校・福井農林高校。校訓には“大地に生きる”を掲げており、学校が所有する農場や演習林を持つなど自然豊かな環境で、生徒たちは学校生活を送っている。

 生物生産科や環境工学科、生活科学科。さらには生産流通科の4つのコース分けがされており、生徒は自身の思い描く目標に向かって知識を蓄えている。

 部活動を見ると、野球部やサッカー部、そしてレスリング部に相撲部といった体育会系。演劇部や放送部といった文化系ももちろんだが、バイオサイエンス部に生物生産部などの農業系の部活動があるのは、農業高校らしいところだ。

■オフシーズンの取り組みの結果が出た春

 新チーム結成時は“凡事徹底”をテーマに掲げ、秋の県大会に向かっていった。そして迎えた秋季県大会、福井農林は初戦で羽水と対戦。試合は1点を争う緊迫した試合展開となるも、1対2で惜敗。悔しさを残し、福井農林はオフシーズンに入っていった。

 そしてオフシーズン、「1つでも多く勝つために、選手一人一人が徹底的に自分を追い込みました」と屋敷大元主将は語る。福井農林ではキツイメニューの1つである、学校外にある5キロの農道を20分以内に5周走る、というメニューがある。

 タイムを切れなければやり直しとなる厳しい設定にも選手たちは妥協せずに取り組み、迎えた春季県大会。初戦の奥越明成には8対1で快勝し勢いに乗ると、2回戦では福井高専と4対3の接戦の末に勝利をつかむことができた。

 この試合について、「8回に追いつかれてしまい、そこから勝ち越すことができずタイブレークに入りました。2イニングはともに0点に終わって、延長14回にやっと勝ち越すことができました。耐え抜いた分、試合が終わった瞬間にみんなで抱き合いました」と屋敷主将は感慨深く語った。

■悔しい敗戦

 そして準々決勝で選抜出場校・啓新と対戦。延長14回を制した勢いで強敵を倒したかったが、結果は1対12で敗戦。チームの目標であるベスト4にあと一歩届かなかった。

 しかし、ここまで1番打者として突破口を切り開いた宮越凱、巧みなリードと高い盗塁阻止率でチームを救ってきた野路良介の2人が中心となって勝ってきた。

 特に宮越は走攻守の3拍子が揃ったチームを救ってきた。この夏は扇の要・野路や他中とともに活躍が期待される。

■夏への意気込みとチームの武器

 最後の夏に向かって現在は、“打倒私学”を目標に練習を重ねる。チームの目標であるベスト4を叶えるべく、3年生9人、2年生10人、そして1年生13人の計32人は準備を進める。最後にこの夏への意気込みを聞いた。

 「悔いを残さないように全力プレーをすること。そして熱いプレーを球場全体に伝えられるようにしたいです」

 今年の武器である、
・どこからでも点数を奪える攻撃陣
・攻撃でも守備でもどちらからもリズムを作る
・後半の粘り強さ
を使って福井の夏を勝ち抜く。

関連記事はこちらから!
福井農林の戦歴をチェック!!
春季福井県大会の結果をチェック!
秋季福井県大会の結果をチェック!

[page_break:勝ちにこだわる夏に!/実力におごらず、ベスト4以上を狙え!]

勝ちにこだわる夏に!


バッティング練習をする福井農林の選手たち

 ここからは福井農林野路良介副主将と宮越凱副主将にお話を伺います!

Q.夏へ向けて見つかった課題を教えてください

野路:試合終盤での踏ん張りが課題です。
宮越:守備からリズムを作って攻撃につなげることや、粘り強さ。あとは一人一人がつなぐ意識を持つことが課題です。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

野路:今春の県大会2回戦・福井高専戦で宮越がサヨナラヒットを打ったのは一番思い出深いです。
宮越:自分も福井高専との試合です。延長14回まで粘って、全員で1点をもぎ取って勝てたからです。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしい、というアピールポイントを教えてください!

野路:ボールをキャッチしてから握り変える早さを見てほしいです!
宮越:どんな場面でも強気な姿勢で、全力プレーをしているところを見てください!

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

野路:学年を超えた仲の良さです。
宮越:学年に関係なく、全員仲が良いところです。

Q.この夏に向けた熱い意気込みをお願いします!

野路:この夏はとことん勝ちにこだわります!
宮越:みんなの期待に応えられる夏にします!

野路副主将、宮越副主将、ありがとうございました。

実力におごらず、ベスト4以上を狙え!

 ここからは福井農林高校の大田光宣部長に話を伺いました!

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか

 今までなかなか試合で勝つことができませんでしたが、春の大会で2年半ぶりに2勝を挙げることができました。しかし、3回戦では私学に勝つことができずベスト4にはなれませんでしたので、夏はベスト4以上の成績を残せるようにチームを作っています。

 この夏は、エラーの少ない守備と、どこからでも点数を取れる攻撃を武器に戦えればと思います。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします

 春の県大会で2つ勝てたことをおごりにせず、ベスト4以上を目標に全力プレーをしてください。暑い夏になることを期待しています!

 大田部長、福井農林野球部の皆さんありがとうございました!

関連記事はこちらから!
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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