
葛西(大垣日大)
大会史上初の連覇を目指す大垣日大好発進
今年で41回目となる明治神宮大会。
高校の部は1973(昭和48)年の第4回大会からなのだが、当初は現在のような各地区の秋季以下優勝校が出場するという形式ではなく、地区持ち回り制や、3位校の中から代表校を決定するなど、地区ごとにさまざまな方法が用いられていたということもあって、連続出場もほとんどなかった。
そんな経緯もあって、高校では連続優勝というのは未だ実現していない。97年以降に秋季大会地区優勝校が集う形になっても、連続出場そのものが非常にハードルは難しいというのも事実だ。
そんな中で、東海地区代表の大垣日大は今年、連続優勝の可能性を持って登場した。
そして、ベテランの阪口慶三監督も、「めったにないチャンスだから、連続優勝を狙いたい」と、公言して臨んでいる。
その大垣日大が、序盤に先制されて苦しみながらも、後半に同点、逆転をしていくという試合運びで、連覇へ向けて好発進をした。
天理は右の本格派西口君、大垣日大は昨年もこの大会で投げ優勝し、センバツベスト4の原動力にもなった左サイドハンドの葛西君である。
タイプの異なる両投手がそれぞれ、持ち味を発揮した投手戦の展開となった。
葛西君は丁寧に低めに球を集めて、連打されない投球術は相変わらずだ。西口君は174㎝と身長はそれほどないが、体重81㎏で力でぐいぐいと投げ込んでくる。
球速だけでいえば、5回には148㎞/hを表示。スタミナも十分ということで、投げ込んでいってもへばらない将来性豊かな投手だ。
特に、この試合ではストレートがどれだけ通用するのかということにこだわっていたようだ。
それが、5回までは大垣日大打線を無安打に抑えることにもつながっていた。