浜松開誠館が序盤の3点ビハインドを跳ね返して初の4強進出



センターからリリーフして好投した浜松開誠館・廣﨑君

<春季静岡県大会:浜松開誠館4-3日大三島>◇5日◇準々決勝◇静岡草薙

 昨秋の県大会を制し、東海地区大会も優勝して今春のセンバツ出場を果たした日大三島。その自信で、今春も順調に勝ち上がってきている。その日大三島にぶつかるのは、浜松開誠館だ。今大会は西部地区予選から、好調に勝ち上がってきている。浜松開誠館のユニホームは、濃いグレーの地に赤色で「Kaiseikan」の文字。ストッキングとアンダーシャツ、帽子も濃い赤というデザインで、1度見たら忘れられないチームとも言えようか。静岡県では、同じように強烈な印象を与えるユニホームのチームとしては、ユニホームの地色が紫というオイスカ浜松国際がある。

 閑話休題、試合は初回、ともに先頭打者が安打で出るが、浜松開誠館日大三島松本 彪之介投手(2年)を攻めきれなかった。一方、日大三島はバントと死球で一、二塁となり、この日は打者に専念している4番松永 陽登投手(3年)が中前打して先制点。さらに、連続四球で押し出しもあって2点目。続く、杉山 憲一朗内野手(2年)も左中間を破るかという当たりだったが、ここは浜松開誠館の中堅手、廣﨑 蓮外野手(2年)が好捕して、初回の失点は何とか2点に食い止めた。

 2回にも、日大三島は失策とボーク絡みで無安打で1点を追加した。これで試合は日大三島の流れで進んでいくのかと思われたが、浜松開誠館は3回に一気に追いつく。

 この回、1番からの好打順で先頭の廣﨑が左中間二塁打で出ると、バントで進み四球後暴投で難なく生還。さらに、4番本多 駿外野手(2年)が中前打で二走をかえす。続く斎藤 健介内野手(3年)が左中間へ二塁打を放ち3点目が入り同点とした。早いカウントで積極的に打って行って、このあたりが浜松開誠館の勢いのあるところと言ってもいいであろう。

 こうなってくると、次の1点が試合の流れとしては大きく左右していくのかなと思われたのだが、それが6回浜松開誠館に入った。

 この回、1死から途中出場で7番に入っていた森 大侑捕手(3年)が左越え二塁打を放つ。9番に途中から入っていた氏原 渚渡内野手(3年)の安打で2死一、三塁となったところで、日大三島の永田裕司監督は先発の松本を諦めて、1年生の竹田 皓晴投手を送り出した。しかし、その竹田に対して1番廣﨑君がきっちりと三遊間を破って三塁走者をかえした。廣﨑はこれが4本目の安打となった。また、3回からはリリーフのマウンドにも登っていて、3イニングを0に抑えて、3人目の背番号1を付けている山口 祥吾投手(3年)に譲って再び中堅に戻っているが、走攻投で非常にセンスの良さを感じさせる一つひとつのプレーだった。

 結局、この1点リードを山口が4イニングしっかりと投げ切って浜松開誠館としては初めての県ベスト4進出を果たした。しかし、佐野心監督は必ずしも満足はしていなかった。
「ベスト8から、ここから3つの戦いが上へ行くためには大事になってくると思います。そういう意味では、勝ったとはいえ反省点は多いです。本当は、山口を使いたくはなかったんですが、そうせざるを得なかったことも誤算の一つでした。打線も、安打が出た割にはなかなか得点に結びつかなかった。まだまだ、打線にはなっていなくて、打順だけのものだということ」と、厳しく見ていた。
 それでも、新興チームとして、初めての4強入りは「夏へ向けては、こうしてアドバンテージを得ていかないといけない」と、まずは四隅のシードを得られたことを喜んでいた。

 この日4安打で中継ぎ投手としても踏ん張った1番を打っていた廣﨑は、「1打席目が大事なので集中しろということは監督にもよく言われているので、それで打てたのがよかった」と4安打を放ったことを喜んでいた。廣﨑は千葉県の出身で中学時代は埼玉県のチームでプレーしていた。そして、声を掛けて貰えたことで、地元チームも考えていたが、将来的にはプロを目指したいという思いもあって、元中日でプロ野球界とのつながりのある佐野監督の下で指導を受けることを決めたという。

 強烈なインパクトのユニホームについて聞いてみると、「最初はびっくりしました。だけど、今はカッコいいなと思えるようになってきました。ボクが活躍して、このユニホームをもっとみんなにカッコいいと思って貰えるようにしていきたいと思います」と、頼もしい思いも語ってくれた。2年生でもあり、まだまだ伸びしろ期待できそうだ。

(取材=手束 仁

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