失策など相手のミスにつけ込んでいきなり5点を奪った浜松工が静岡を振り切る



浜松工・太田涼介君

 今大会の前評判では優勝候補の筆頭と推す声も多かった静岡。しかし、準決勝で掛川西に敗れて3位決定戦に回ることとなった。これに、西部地区5位ながらここまで進出してきた浜松工が挑むという形になった。とは言え、浜松工は西部地区では準々決勝で1位校となった掛川西に0対2で敗れており、チームとしての力はあると言っていいであろう。

 浜松工は投手と1番2番に4番が2年生が主体となっているが、力強い戦いでここまで進出してきた。

 その浜松工が、静岡の先発鈴木 脩矢君の立ち上がりを襲っていきなり5点を奪った。

 浜松工の初回は先頭の平井君の内野ゴロが失策を誘発。さらに神田君のバントが安打となって無死一二塁。これで静岡の鈴木君はやや平常心を失ってしまったかもしれない状況になった。清水君が中前打、近藤楓太君が右前打でたちまち2点が入った。

 内野ゴロで二死となったものの、そこから3四球と近藤壱太君の安打に早くも2打席目となった平井君の中前打などで、打者11人でいきなり5点が入った。

 さすがの静岡でも、この5点のビハインドは大きかった。

 浜松工は左腕の背番号18の太田涼介君が結果的には8安打3失点で完投。矢部真吾監督も、「大会を通じて、太田はよく投げてくれました。県内の強豪校相手でも、少ない失点で投げられたのは大きかった。この大会を通じて大きく伸びた」と2年生投手の太田君の成長を大きな成果としていた。

 太田君は、球速ではなくて上手にコーナーを突きながら打たせていくというスタイルである。その制球が精度を増したことで今回の好投に繋がっていったと言っていいであろう。

 4回まで太田君に2安打無得点に抑えられていた静岡は、5回にやっと二死三塁から1番渋谷君の内野安打で1点を返す。

 しかし、浜松工は7回には二死走者なしから4連続四死球で押し出しの1点を貰う。静岡としては鈴木 脩矢君から舩橋君、法月君と繋いだ継投がもう一つ機能しなかった。

 それでも、その裏に二死走者なしから9番山岸君の安打から、この日4打数4安打の渋谷君の二塁打や宮本君の中前打と、3連打で2点を返したもののそこまでだった。力のある静岡の反撃もやや遅きに逸したというところであろうか。

 浜松工の矢部監督は、「今日は静高が髙須君が投げなかったとはいえ、静高に勝てたのは大きいし自信になります。シードも取れましたし、この大会は成果があったと言っていいでしょう」と、振り返っていた。

 また、静岡の池田新之介監督は、「初回に、失策から気持ちの切り替えが出来なかったところがすべてでしょうか。野球は、ミスのあるスポーツなんだから、そういうところでどう切り替えられるのかというところが大事です。それは、再認識出来たのではないかと思います」と、初回の大量失点の要因を分析していた。

 それでも、今大会に関しては、4月に就任して1カ月ということで、「やはり、公式戦ですから、それぞれの選手がどういう場面でどういう気持ちでどんなプレーが出来るのかということが分かったということは収穫だと思います」と、選手たちの精神的な要素も含めて、選手たちの特性を把握できたのではないかということは、試合を通じながら把握してけたことで収穫だったという。

(取材=手束 仁

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