飯塚 悟史選手 (日本文理)

飯塚 悟史

球歴:日本文理

都道府県:新潟

ポジション:投手

投打:右 / 左

身長:185.0 cm

体重:76.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2014年8月18日日本文理の飯塚 悟史は前回の大分戦(試合レポート)よりも格段に良かった。
特に試合終盤にはいると飯塚のペース。東邦打線に全く隙を与えない投球であった。  前回の大分戦では2失点の飯塚。失点の割に甘い球が多かったのが気になったが、「制球力の高さ」、「ゲームメイクできる能力の高さ」、この2点が発揮されれば、強力打線・東邦といえども、失点するのは難しいと考えていた。  飯塚は吠えながら立ち向かった藤嶋 健人東邦)と比べると、冷静さを感じさせるマウンド裁き。この試合では140キロ前後の速球が両サイドへしっかりと決まる。  この試合で有効だったのが内角ストレート。
東邦打線は日南学園戦(試合レポート)では外角直球をポイントに定め、のべ20安打を放ったが、飯塚は強気に内角を攻める投球で、東邦打線は沈黙した。  速球に加え、130キロ台を計測した高速スライダー、そしてフォークと緩く曲がるカーブとのコンビネーションが冴え渡り、3回まで無失点に抑える投球を見せた。
だが4回裏、バッテリーミスで1点を失い、5回裏にも、2番児玉 大樹に適時三塁打を打たれ失点を喫したものの、粘り強い投球で追加点を許さなかった。  6回に逆転に成功した後も、飯塚は冷静だった。
とにかくコーナーを突いて、低めと内角へ投げ分け、外野フライと内野ゴロでアウトを積み重ねる。ドラフト候補といわれるが、これほど丁寧に投球を組み立てられる高校生右腕もなかなかいない。高校生右腕は速球の勢い、速さで注目されるが、飯塚の場合、常時140キロ台の速球を投げられる馬力に加え、投球術の巧さ、制球力の高さの方が光るのだ。  そして9回裏。ここで飯塚はギアを上げた。
まず代打・細野 哲矢(3年)を135キロのフォークで外角低めに落として、空振り三振、8番松原 正成(3年)を135キロのスライダーを外角一杯に曲げて空振り三振。そして最後は代打・森下 良一(3年)をこの日最速の144キロのストレートで空振り三振に奪い、三者連続三振で終了。 これまで「巧さ」が光った飯塚だったが、「凄み」を感じさせる投球であった。  飯塚がこれほどギアを上げたのは選抜での苦い経験がある。 1回戦の豊川戦(試合レポート)で9回二死から同点に追いつかれ、そして2点を勝ち越したが、延長10回裏に3連打を浴びて同点に追いつかれ、延長13回にサヨナラ負けを味わった。その経験が、今日の東邦戦に生きていた。 敗戦をしっかりと活かし、成長の糧とした投手。こういった向上力があるのが飯塚の魅力ではないだろうか。  飯塚を初めて見た時、大型右腕らしい荒々しさと脆さがあった。だが東邦戦の投球は今までのイメージを一変させる見事な投球であった。飯塚ならば任せられる絶大な信頼感があるだろう。
更新日時:2014.08.19

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