滋賀

比叡山先発・中村

　前日、9月22日に行われた2回戦、長浜北星に15対2の5回コールドで勝利した近江兄弟社。1、2回戦共に接戦で勝利し勝ち上がってきた比叡山。近江兄弟社対比叡山の試合は終盤にビックイニングを作った近江兄弟社が比叡山を下し準々決勝進出を決めた。

　近江兄弟社は背番号1・左腕の菊地凜（2年）が先発。菊地は1回表、2番西田広樹（2年）に対し四球で走者を許すものの、後続を抑え上々の立ち上がりを見せる。

　その裏、比叡山は背番号10・右腕の中村 隆一（2年）が先発。中村は、2番遠藤宥斗（2年）に中前打を打たれるが後続を抑え、こちらも上々の立ち上がりを見せる。

　先制したのは近江兄弟社だった。3回裏、一死から9番菊地が中前打で出塁する。続く1番杼木悠人（とちき・2年）も中前打を放ちチャンスを広げる。その後2番遠藤の犠打で二死二、三塁とすると、3番小森大輝（2年）の死球、4番森大和（2年）の押し出し死球で1点先制する。

　追いつきたい比叡山は4回表、3番荒木 相斗（2年）がチーム初安打を放つ。すぐに盗塁を試みるが失敗。5回にも走者を出すが菊地に抑えられ同点にすることが出来ない。

　5回裏、比叡山は先発中村が一死から三者連続四死球で一死満塁としたところで、背番号11の左腕中澤 嶺（2年）が登板。中澤は4番森を空振り三振、5番大橋を二塁ゴロで切り抜け近江兄弟社に追加点を与えない。

　ピンチを乗り切り勢いに乗りたい比叡山は6回表、安打と四球で二死一、二塁とチャンスを作る。しかし3番荒木が二塁ゴロに倒れて同点にすることが出来ない。

　追加点を挙げたい近江兄弟社は7回裏、一死から1番杼木が死球で出塁する。その後2番遠藤の進塁打で二死二塁とチャンスを作ると、3番小森の打ち上げた打球が相手のエラーを誘いノーヒットで貴重な追加点を挙げる。

　8回表、点差を2とされ1点でも返したい比叡山は代打に滝本彪馬（2年）を送る。滝本は三塁線への見事なバント安打で出塁すると、8番中澤が犠打を決め一死二塁とする。9番堀敬太郎（2年）の打席で、二塁走者が盗塁を試みるが失敗。その後二死一、二塁とするが後続が倒れ得点できない。

　8回裏、近江兄弟社は5番大橋 青宙（1年）が内野安打で出塁すると、6番城本康士朗（2年）の犠打、7番犬丸廉也（1年）の進塁打、8番近藤陸（2年）の死球で二死一、三塁とチャンスを広げる。9番菊地が放った三遊間への打球は、遊撃手のエラーを誘い追加点を挙げる。その後1番杼木の走者一掃の2点適時三塁打、2番遠藤の適時右前打でこの回一気に4点奪い点差を6に広げる。

　9回表、後がなくなった比叡山は一死一、三塁とし6番西村岳（2年）の併殺崩れの間に1点を返すが後続が倒れ試合終了。6対1で近江兄弟社が比叡山を下し準々決勝進出を決めた。

　勝利した近江兄弟社は5回途中から登板した比叡山・中澤の前に、1巡目は抑えられていたが2巡目から中澤の低めへのストレートに対応し打線のレベルの高さを見せた。

（文＝編集部）