東 明生選手 (北大津)
寸評
毎年、強いスイングが出来る打者が揃う北大津打線の中で最も惹かれた打者。滝川二戦では2打席連続三塁打を打った。打球のスピード、スイングの速さは北大津打線の中でも群を抜いており、来年の滋賀を代表する強打者として注目が集まりそうだ。 (打撃) 圧倒的なスイングスピードで自分の打てるポイントが来たらスイングスピードの速さで捌く中距離打者。ただちょっと打席内での動作の硬さが気になった。 スタンスはスクエアスタンス。グリップを頭の近くに置いて上体を立たせて構えている。この構えは北大津の打者に見られる構え方だ。投手の足が降りたところから始動を仕掛けていきながら、足を一本足のように高々と上げていき、インステップ気味に踏み込んでいく。 この選手、何が素晴らしいといえば、トップを取って、インパクトに振り下ろすまでのスピードが格段に速く、少し始動が遅れているように見えても、抜群のスイングスピードの速さで補って打ち返すことができている。低めの球にツボを持っており、低めの球を豪快に振り抜き、球足の速い打球を打ち返すことができている。フォロスルーの位置も高く、ボールの下側を捉える感覚で打っているので、打球は伸びやすい。踏み込んだ足の踏ん張りも効いていて、下半身の盤石さが伝わってくる。 課題なのは始動の遅れにより速球に差し込まれやすい傾向があること。バットを寝かせ、グリップが身体の奥に入りすぎるため、スイング軌道が内回りではなく、弧を描き、すくい上げるスイングになるためインコースの捌きが難しい。インコース攻めに遭いながらも自分のスイングに徹し続けることが出来るかがカギになりそうだ。 (守備・走塁) 守備の動きをみるとまずまず動けており、足を引っ張るような選手には見えなかった。地肩の強さは良く分からなかったので、次回確認していきたい。 三塁打のタイムは11秒84。基準である12秒29に満たすタイムであり、ベースランニングのタイムはまずまずのものがありそうだ。
更新日時:2012.09.21
将来の可能性
打撃の潜在能力は高いモノがあり、速い打球を打ち返せるということは自分の打てるポイントで自分のスイングに徹することができるということなので、本塁打を量産できる打者を目指してほしい。この1年で速い打球を打てる打者から本塁打を打てる打者へ変貌を遂げることができるか注目していきたい。
更新日時:2012.09.21