<コラムより抜粋>
171センチ78キロと恵まれた体格で、風貌からお山の大将という雰囲気を感じさせる。2.3年生で17人しかいなかったチーム構成だったからこそ上坂の存在はとても頼もしい。
そんな上坂は大津瀬田ボーイズ出身で4番打者として活躍。当時には比叡山の主砲・
島口 裕輝、速球派右腕・山田がいた。そんなチームの主力打者として活躍した上坂の前には県内外の強豪から誘いがあり、その中には甲子園でも躍進を遂げた学校があった。それでも上坂にとって
北大津は小さい時から憧れていた強豪校だった。
「小さい時から甲子園に進む
北大津に憧れていて、地元なのでよく見ていました。もちろん部員も少なくなっていて、甲子園に進んだ時と比べると力が落ちているのも知っていました。だからこそ自分の力で北大津をもう一度強くしたいと思ったんです」
意欲を持って入学した上坂だが、独立リーガーとして活躍していた寺嶋監督からすれば、取り組み面、メンタル面でも未熟な選手に映った。最初は「カップ麺を常に食べているような選手でしたね」と振り返る。しかし寺嶋監督の地道な指導により、取り組み面も改善され、今では「大人扱いができる選手となりました」と自立できるまでに成長したと評価する。
実際に上坂のプレーを見ると豪快な風貌とは思えないほど器用な投球を見せる。140キロ前後の速球は威力があり、左打者の内角にも強く投げられ、多彩な変化球を交える。さらに取材時まで高校通算18本塁打を記録しており、投打の柱だ。
更新日時:2021.04.20