3年生の意地を見せた昌平がサヨナラでベスト4へ!



3番センター・吉野創士(昌平)

 昌平浦和実との実力校同士の対決。1点を争う好勝負となった。浦和実サイドは昌平の高校通算47本塁打の吉野 創士に対し、極力勝負を避けた。

 まず1回表、一死二塁の場面で申告敬遠。後続の打者を抑えて無失点に抑え、2回表はエース・栗山 凛平の適時打から1点を先制。さらに3回表にも、申告敬遠。黒坂洋介監督は「ある意味、仕方ないことですし、浦和実さんの勝利に対しての執念を感じました」とコメントし、吉野自身も「打ちたい気持ちが強かったので、初めてのことで驚きました。ただ自分もそういう打者になってきたのかな」と前向きに受け止めていた。

 辻川監督は「勝負を避けるのならば徹底的にやらないといけません」と試合前から一塁空いた状態であれば歩かせると決めていた。

 こうした執念が浦和実のエース・栗山 凛平(3年)にも乗り移った。右上手から投げ込む直球は常時130キロ前後だが、徹底してインコース攻め。そして外の変化球を散らせながら打たせて取る投球で、5回まで無失点。6回裏、ピンチの場面で自身の右腕に打球があたり、同点を許す。「チームに迷惑をかけてはいけないので」と潔くマウンドを降りた栗山のあとに投げた佐々木 潤也昌平打線を抑えた。



先発・栗山凛平(浦和実業)

 だが昌平田村 廉(3年)も好投。右スリークォーター気味のフォームから投げ込むストレートは常時120キロ後半〜130キロ前半の直球、スライダーを低めに集める投球。昌平は継投策が多いチームだけに、今日は最後まで投げぬいた。黒坂監督は田村の投球についてこう称える。

「ベンチ入りした投手陣のスタッフの中で、唯一、ベンチ入りした3年生なんです。今日は3年生の意地というものを見せていただきました」

 そして試合は9回裏、二死二塁の場面で、代打・大園 陽大(2年)が打席に。大園が振り抜いた打球はレフトへ抜けて、二塁走者が生還。サヨナラ勝ちが決まった。大園は「本当に嬉しいです。1番の寺山(太陽)さんも『お前が打ってこい』と激励をいただいたので、打てて本当に良かったです」