花咲徳栄が山村学園を一蹴し夏5連覇達成!

 台風の影響で本日未明から降り続いた雨は明け方には止んだ。それにより、予定通りこの日決勝の開催が決定した。この時点でほぼ山村学園に勝機は薄かった。というのも、山村学園のエース和田 朋也(3年)は前日2回から救援し、ほぼ完投に近い形であった。しかも右足を痛めており、肩を含め下半身の休養が1日でも多く欲しかったはずだ。だが、それは叶わなかった。

 では、1年生の小泉など他の投手を先発させれば良いのではという意見もあるとは思うが、観客満員の県営大宮球場、勝てば甲子園という決勝の独特な雰囲気の中、しかも相手は夏4連覇中の王者・花咲徳栄が相手である。この場面で投げられる投手は限られている。例えば、岩手県大会決勝・甲子園常連校である花巻東相手に、大船渡高校が先発させた今大会初先発の投手が、その後どうなったかを考えれば答えは明白である。

 前日の春日部共栄もそうであったが、とにかくこの試合、山村学園・和田が強打の花咲徳栄打線に対し、ゲームを作れるかがすべてであった。彼がある程度ゲームを作ることができれば、花咲徳栄投手陣も決して盤石ではなく、山村学園打線も振れているだけに、面白い展開になる可能性はあったはずだ。だが、そうはならなかった。花咲徳栄打線がそれをさせてくれなかった。

 花咲徳栄中津原 隼太(3年)、山村学園・和田と両エースが先発したこの試合、花咲徳栄打線が前の試合同様、初回から山村学園・和田に襲い掛かる。

 花咲徳栄は初回、山村学園・和田の立ち上がりを攻め立て、先頭の池田悠真(3年)が死球で出塁すると、続く橋本 吏功(3年)もレフト前ヒットを放ち無死一、二塁とチャンスを広げる。それでも3番・韮沢 雄也(3年)の送りバントに対し、山村学園・和田が好フィールディングを見せ三塁封殺する。さらに、続く井上朋也(2年)もピッチャーゴロに倒れ併殺でこの回無得点に終わるかと思われたが、和田の二塁送球をセカンドがファンブルし、オールセーフで一死満塁とさらにチャンスが広がる。

 この場面、既にアップアップであった和田にとって、ダメージは大きかったであろう。案の定、5番・羽佐田光希(3年)、6番・中井大我(2年)に連続押し出しを与え、早くも2点を失うと、さらに一死満塁から7番・田村大哉(2年)にレフト前2点タイムリーを浴び4点目、二死後、9番・菅原 謙伸(3年)にも左中間へ2点タイムリー二塁打を浴び、結局初回に6点のビハインドを背負う。

 それでも山村学園はその裏、花咲徳栄・中津原の立ち上がりを攻め、先頭の平野裕亮(2年)がセンター前ヒットを放ち出塁すると、続く横田修大(3年)がきっちりと送り一死二塁とする。ここで3番・小林 匠(3年)が左中間へタイムリー二塁打を放ち1点を返す。

 花咲徳栄は2回表にも、この回先頭の橋本吏が四球を選び出塁すると、その後キャッチャーのファンブルで二塁へと進む。続く韮澤もファーストへの強襲ヒットを放ち無死一、三塁とすると、4番・井上はセカンドゴロ併殺に倒れるが、その間に1点を追加する。

 山村学園・和田は、この併殺でやや落ち着きを取り戻したか、3回、4回と相変わらず先頭打者こそ出すが、相手の拙い攻めにも助けられ併殺に打ち取り無失点で切り抜ける。

 それでも、花咲徳栄は5回表、一死から5番・羽佐田、6番・中井の連打で一死一、二塁とすると、続く田村がライト前タイムリーを放ち8対1とする。