江口 奨理選手 (浦和学院)

江口 奨理

球歴:浦和学院

都道府県:埼玉

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:171.0 cm

体重:68.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2015年5月19日)  浦和学院のエース・江口 奨理は投球術、フォームの実戦度では上である。ノーワインドアップから始動し、右足を高々と上げてから、下半身主導で動くヒップファーストを取り、前足があっさりと着地することなく、粘りのあるステップで踏み込む。右腕のグラブを高々と上げてから、開きを抑えつつ、テイクバックは内回りの旋回をしていきながら、しっかりと右胸を張って、角度良く振りおろす。打者からすれば、タメが合って打ち難さを感じるフォームである。ストレートは常時125キロ~133キロと突出したスピードではないのだが、球速表示以上にキレを感じられ、東海大相模の各打者が振り遅れていた。  江口の最大の武器は、縦に落ちるチェンジアップ。120キロ前後のスピードで打者の手元で鋭く落ちるのだ。それもストレートと同じ腕の振りで投げ込んでいくので、打者にとってはかなり打ち難さを感じるだろう。合間にカーブ、スライダーでテンポよくストライクを取ることも忘れない。また江口は横滑りするスライダーのキレ味も鋭く、簡単に打ち返せるものではない。  打者が低めに狙いを絞っているところを見逃さず、高めのストレートで空振りを奪うなど、まるで手玉に取る投球で、12奪三振完封勝利を挙げた。見ていて心地よさを感じる投球であった。  選抜大会で2完封した実力を存分に発揮した江口。押すところは押して、引くところは引く。相手の心理を徹底的についた投球で翻弄する姿は、まさに左投手のお手本ともいうべき内容だった。
更新日時:2015.05.21

寸評

 名門・浦和学院のエースらしく非常に洗練されていて、まとまったタイプの好投手との印象を受けます。センバツでは4試合に投げて、防御率 0.73 と抜群の安定感を誇りました。 (第一印象)  一見よくまとまった投手との印象ですが、配球の多くにカットボールを駆使して、打者のタイミングを微妙にズラすピッチングに味があります。 (投球内容)  オーソドックスなサウスポースタイルで、ストレートは130キロ前後と平凡。配球の多くは、カットボール中心で、その他にスライダー・チェンジアップなどを織り交ぜます。特に両サイドに散らすコントロールと、変化球を低めに集める技術があるだけに、痛手を喰らい難いのだと考えられます。非常に落ち着いており、先発投手らしい先発タイプといった感じ。 <長所>  グラブは最後まで内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。足の甲を地面に押し付けられていませんが、それほどボールは上吊ってません。振り下ろした腕も身体に絡み、速球と変化球の見極めも困難。 <課題>  ボールにしっかり体重が乗り切る前に、リリーフを迎えてしまっています。そのためボールに充分体重が乗らず、打者の手元まで来る感じがしないのが残念。もう少しストレートに勢いが出てくると、より変化球が生きると思うのですが。 オーソドックスな分、フォームに嫌らしさ・凄みは感じられません。そういった部分をいかに、投球術で工夫して行けるのかが求められます。
更新日時:2015.05.14

将来の可能性

 高校からプロにといったタイプではありませんが、大学などでは使い勝手がよく重宝されそう。もう少しストレートに磨きがかかると、面白い存在になるのではないのでしょうか。今後も、末永くアマチュア球界で見守ってゆきたい一人です。
更新日時:2015.05.14

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