馬場 修平選手 (滝川第二)
寸評
深く腰を沈ませた安定した下半身を元に、鋭い打球を連発する4番打者。特にクローズスタンスでの構えが印象的で、甲子園の北大津戦では、三安打を放つなど存在感を示しました。 (第一印象) 甘い球を逃さない、高い集中力が感じられます。打てるポイントは限られていそうですが、その球を逃しません。 (守備・走塁面) 残念ながら、守備・走塁に関しては、良くわかりませんでした。実際プレーを見ていると、足を売りにするようなプレースタイルではありません。そのことは、兵庫予選の7試合で盗塁が0個などからも伺えます。 一塁のファールフライを、後ろ向きになりがらも好捕。更にその動きを見ていると、一塁手としては上手い部類ではないかという印象はあります。問題は、それ以外のポジションを今後任された時に、何処まで対応できる身体能力があるかでしょう。 (打撃内容) クローズスタンスで構えるのですが、レフト方向に強烈な引っ張りを魅せます。そうかといって、外角低めの球にも素直にバットが出て、ライト方向にもはじき返します。始動が遅すぎるので、打てるタイミングは物凄く狭い印象はありますが、どの方向にも打ち返せる打球の幅がこれを補います。甘い球を待ち、その球が来るのをじっと待ちます。彼のようなタイプは、遅い始動でも結果を残せるタイプなのでしょう。 <長所> 安定した下半身があるので、ベース側に踏み込んだ足元もブレません。そのため外角の球でも低めの球にも、開きを我慢して振り抜けます。 <課題> スイングする際に、少し肘が落ちて遠回りです。ただその欠点を、鋭いヘッドスピード補いますし、低めを上手く拾う技術も持っています。ただ気になるのは、クローズスタンスなのに引っ張りにかかること。通常クローズスタンスは、よほど球威に欠ける高めの変化球以外は、センターから右方向に打ち返すのが基本。そうでないと、ことごとくボールを引っ掛けることになるからです。その割り切りができていない選手は、このスタイルをすべきではないと私は考えます。木製バットを握り、レベルの高い相手に今の打撃が通用するのかは疑問です。
更新日時:2012.09.10
将来の可能性
守備・走塁でのアピール度は低いのですが、打撃では光るものがある選手。地元関西の大学あたりで、その強打を磨いて存在感を増して欲しいですね。これだけ思いっきり振れる選手も貴重なので、素直に伸びて行って欲しいと思います。
更新日時:2012.09.10