大原 翔選手 (若松)
寸評
今夏、3回戦まで駒を進めたものの、惜敗して夏を終えた大原翔。だが投手としての可能性は千葉県内の投手の中でも高いものがあった好投手として紹介しておきたい。 (第一印象) 立ち姿を見ると手足が長く、すらりとした体型は投手らしい体型で、綺麗なフォームで、綺麗なストレートを投げる好投手らしい好投手だ。 (投球内容) 右オーバーから投げ込む直球は常時130キロ前後で最速135キロほど。ピタッと体重移動出来た時のストレートはおっと唸らせるものがある。将来的には140キロ台の到達も十分に可能な逸材ではないだろうか。 変化球はカーブ、スライダーが中心で、決め球となるような変化球は見られず、ウイニングショットとなる変化球を磨き続けてほしい。縦の変化球の習得が出来るフォームをしているので、上のレベルでも続ける時は縦の変化が磨かれてくると面白い。 クイックは1.2秒~1.4秒前後と速い時のクイックもあれば、遅い時のクイックもある。これはランナーの走力を意識してクイックで投げているのか、投げていないかは分からなかったが、フィールディングの動きから見るとそれほどまで意識してクイックしているようには見えなかった。 (投球フォーム) 投球フォームはワインドアップから始動し、左足を真っすぐ上げて、右足を一本足で立つ。立ち姿は綺麗で、軸足にしっかりと体重を乗せる事が出来ており、バランスが良い立ち方だ。重心を沈みこませ、お尻から先行するヒップファースト。 左腕のグラブを斜めに突き出して開きを抑える。踏み込んだ左足は膝が開かず、軸足にしっかりと体重を乗せる事が出来ており、制球が安定する要因となる。テークバックは内旋し、右肘を折り畳むように取って、トップを作る。トップ時にしっかりと胸が張れて、 角度良く振り下ろす。最後のフィニッシュでも、ロスのない体重移動が出来ており、完成度の高い投球フォーム。 両サイドの投げ分け、角度ある速球を投げ込む事が出来ているのは完成度の高い投球フォームを土台としているから。上手く肉付け出来ていけば楽しみではないだろうか。
更新日時:2012.07.18
将来の可能性
投球フォームを見ると完成度の高いフォームをしている。投球フォームについて注文を付けるところは少なく、上手く肉付けしてくれればどれだけスケールアップすることが出来るか。順調に伸びていけば、140キロ台を計時する投手に成長するのも夢ではないだろう。 そのためには自分を追い込んで、ストイックに取り組んで、恵まれた素質を磨き続ける姿勢はこれからも貫いてほしい。上のレベルの野球を吸収しながら、どんな投手になっていくか。今後の成り行きが見逃せない投手だ。
更新日時:2012.07.18
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