原口 大陸選手 (佐賀学園)

寸評

　１年生ながら、旧チームから4番に座っていた強打者。腕っ節が強く、飛距離の出せる右の大砲候補。守っても遊撃手を務めるなど、早くも攻守の中心的な役割を担っていました。 （第一印象） 　さすがに一年から中心打者を任されるように、堂々としたプレースタイル。その一方で、2打席連続で送りバントをしっかり決めたり、ショートでも打球の正面に回って捕る基本に忠実なプレーを忘れません。スイングも強打者ですが、体から離れないで、ミートポイントまで振りおろしてくるなど、基本ができています。 （長所） 　スイングの弧が大きく、フォロースルーをしっかり使ったスイングができています。そのため、ボールを遠くに運べます。始動も長距離打者らしく遅いですし、軸足にも強さが感じられます。最終学年では、スラッガーとして注目される存在ではないのでしょうか。 （課題） 　インステップで踏み込んでくるので、あまり気になりませんが、少しインパクトの際に足元がブレて開きが早くなったり、パワーロスをしています。もう少し上半身と下半身のバランスのとれたスイングを身につけたいですね。 　一塁までの塁間は、4.45秒前後（左打者換算で4.2秒）と、プロの基準レベルぐらい。高校生としては、中の上ぐらいの速さでしょうか。また遊撃手としての動きは、まだ少し重苦しい感じが致します。地肩も平均的で、守備・走力に関しては、高校生としても並のレベルです。最終学年までに、何処まで走・守のレベルも引き上げてくるのか注目したいところ。

将来の可能性

　打撃でも守備でも走力でも、まだ動作に「キレ」がありません。全体にもっさりした印象で、パワーに頼ったプレーをしています。ただ九州を代表する強打者になれる資質があり、上手くゆけばかなりの長距離砲になれるかもしれません。試合では、違和感なく入って行けるレベルにあるので、これからどんどん経験を積みつつ、日々の精進を積み重ねれば、最終学年では大型内野手としてプロからも注目されそう。ぜひドラフトフリークならば、今から覚えておいて損のない一人でしょう。