初瀬 耕輔選手 (鳥栖)
寸評
恵まれた体格を活かした大型左腕で、2012年度の佐賀では最も注目されている存在。125~130キロぐらいのストレートに、カーブ・スライダー・シュート・チェンジアップなどを織りまぜて来るオーソドックスなスタイルです。腕がかなり下がり、体から遠回りに振られるフォームなので、左打者には厄介な投手ではないのでしょうか。 (第一印象) やっぱり大型投手にありがちな、体を持て余し気味な投球フォーム。投球リズムが悪く、ピリッとしない部分があります。基本は、両サイドにボールを集めて、打たせて取るのが身上なので、三振をバシバシ奪うようなタイプではないように思えます。 (長所) 両サイドや低めに、安定してボールを集めることができます。ピンポイントにという精度の高いものではないのですが、おおまかにボールを散らせられます。グラブも内に最後まで抱えられていますし、足の甲でも地面を押し付けられています。あとは、もう少し「球持ち」をよくして、指先の感覚が磨かれると好いですね。 「着地」まで中々地面を捉えない粘りがあるのでタイミングが取り難く、体の「開き」も遅くボールの出処も見難いなど打ちにくさが特徴。 (課題) 「体重移動」がイマイチで、ボールに上手く体重が乗せられていません。そのため打者の手元まで、活きたボールが行きません。また球離れも早いので、ボールにバックスピンがかけられず、回転の好い伸びのある球も投げられません。球速がないのは致し方ないのですが、ボールの質がイマイチなのが残念です。
更新日時:2012.04.20
将来の可能性
大型の割りに、コントロールは悪くなく、打ち難さがあるのが、この投手の良さでしょう。その反面腕も外旋し、ボールが活きて来ないところが歯がゆい感じは致します。高校からプロといったスケールはなく、大学などでより丹念にコースを突く投球を追求することで、存在感を高めてゆくタイプではないのでしょうか。少し長い目で応援して行きたい、そんな存在です。
更新日時:2012.04.20