プロ野球版「がばい旋風」は起きるか? 意外に多い佐賀県の高校出身者たち
1月上旬、FA権を行使し広島から巨人へと移籍した丸佳浩の人的補償が長野久義に決定した。生え抜きの功労者ということもあり、ファンだけでなく球界関係者からも驚きの声が挙がっている。長野本人は球団を通じて「3連覇している強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利に尽きます」とコメント。新天地で4連覇を目指すチームの助けになるつもりだ。
その長野は福岡県の筑陽学園高校出身だが故郷は佐賀県だ。広島の指揮を執る緒方孝市監督は佐賀県生まれで鳥栖高校出身と同郷でもある。
ちなみにパ・リーグを制した西武の辻発彦監督も佐賀東高校から日本通運を経てプロ入りを果たしている。佐賀県は人口83万3千人(総務省:平成28年調べ)と全国42番目ながら、同一年度のリーグ優勝監督を輩出しているのだ。
さて、その他に現役選手で佐賀県の高校出身者にはどのような選手がいるのだろうか。
宮﨑敏郎、山田遥楓らが佐賀県出身
三養基高校出身の濵口遥大(DeNA)
佐賀学園高校出身の實松一成(日本ハム)もそのひとりだ。「松坂世代」でもあり2019年シーズンは39歳となるがまだまだ現役。これまでに規定打席到達はないものの、息の長い活躍を見せている。
期待の若手でもある山田遥楓(西武)は佐賀工業高校出身だ。浅村栄斗(楽天)が移籍したことで二塁のポジションを果敢に狙う。同郷の辻監督にアピールを行いたいところ。
遅咲きのバットマン・宮﨑敏郎(DeNA)は厳木高校(きゅうらぎ)出身である。同校を卒業後日本文理大学、セガサミーと進み2012年ドラフト6位でDeNAに入団。2016年シーズンに規定打席未到達ながら打率.291を記録し頭角を現すと、2017年には首位打者を獲得した。
投手では濵口遥大(DeNA)が三養基高校、古川侑利(楽天)が有田工業高校、そして田中豊樹(日本ハム)が佐賀商業高校の出身である。
このように佐賀県は47都道府県で人口が下から6番目でありながら、2人の優勝監督にタイトルホルダーを輩出しているのだ。彼らには2019年シーズンにプロ野球版「がばい旋風」を巻き起こすことを期待したい。
(記事=勝田聡)