7回裏から作新学院は左腕の筒井から二番手のエース大谷 樹弘が登板。荒々しい右サイドハンドだったが、腕の位置を上げて、背中を反って、角度良く振り下ろすフォームになった。まだフォームがなじんでいないのか。いつものスピードはない。最速135キロのストレートをコーナーに投げ分けて打たせて取っていく投球。

8回裏、南稜は二死から5番上農がショートのエラーで出塁。更に久保田が四球で続き、7番富士登が投手、一塁の間へ転がる打球を打つ。投手・大谷が捕りにいき、一塁へ送球するが、送球が逸れる。セーフとなって、二塁走者がホームを狙い、クロスプレー。セーフとなり、2点目。4対2と2点差に迫り、面白い試合展開となる。

 9回表、作新学院が無得点に終わり、9回の裏。9番佐伯が四球で出塁し、盛り上がったが、1番北出が放った打球が佐伯の足に直撃。佐伯はアウトになり、北出が入れ替わりで一塁へ。2番白石は犠打。投手、一塁の際どい所へ転がり、内野安打に。北出は三塁へ進み、一死1,3塁のチャンスに。しかしまたも痛恨のミスが出てしまう。一塁走者の白石が飛び出してしまいタッチアウト。挟殺プレーの間にホームへ突っ込んだ北出もアウトになり、ゲームセット。作新学院はベスト8へ進出した。

 南稜は突出した力はないが、粘り強く、自分の間合いで試合を持ちこめる強さがある。今日投げた3投手は打者と向き合って、間を外していきながら、一球、一球を丁寧に考えながら投げている。やはり甘い球を投げ込むと振り抜かれてしまうが、しっかりとコーナーへ突いたのは正面へついてアウトにすることが出来ている。このチームで驚かされたのは走れるということ。この試合で4盗塁。明らかに投手の癖・配球を把握して、盗塁もあり、なかなか嫌らしい野球をするチームと映った。負けてはしまったが、自分たちの野球をすれば、甲子園出場校にも渡り合えることを証明した試合であった。この夏は私学を脅かし、南稜旋風を巻き起こすことが出来るか注目したい。

(文=河嶋 宗一)