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- 2010年春の大会 第57回東北地区高校野球大会
- 仙台育英(宮城1位)vs青森山田(青森3位)

(東北大会:仙台育英vs青森山田)
仙台育英が逆転で青森山田を下し決勝に進出
準決勝2試合が行われ、仙台育英と聖光学院がそれぞれ決勝進出を決めた。
1試合目は、グレーを基調に、ユニフォームが似ている仙台育英―青森山田。
1回表、青森山田が仙台育英の先発・田中一也(3年)を攻めた。1番・阿部亮太(3年)がセンター前ヒットで出塁すると、2番・西森大士(3年)が犠打を決め1死2塁。3番・阿部建太は四球で歩き、4番・湯元恵太(3年)のセンター前で先制した。5番・田川陽一(3年)は三振に倒れたが、6番・京田陽太(1年)が死球で2死満塁。仙台育英のピンチは続いた。7番・工藤諒(3年)に2球、ストライクを入れたところで田中は降板。
ファーストを守っていた木村謙吾(3年)がマウンドに向かった。田中はレフトへ。レフトの三瓶将大(3年)がファーストに回る。いつもより早い、交代だった。
だが、変わった木村が、降板したばかりの工藤の守るレフト前にタイムリーを打たれる。交代したところによく飛ぶとはいうが。これをレフト・田中がバックホーム。三塁走者は悠々セーフだったが、二塁走者は本塁憤死。
もしかすると、この時点で仙台育英に勝機は傾いていたのかもしれない。
その裏、仙台育英は先頭の三瓶が三塁打を放ち、4番・井上信志(3年)のタイムリーで1点を返した。さらに、3回には、田中の執念が乗り移ったのか、打球は三塁ベースを直撃し二塁打。ここからエラーに長打も絡み、投手も交代する中、一挙3得点。7回にも田中のバントヒットから連打で1点を加えた。
青森山田は2番手・木村の前に3安打に抑えられ、三者凡退が5イニング。試合後、青森山田・渋谷良弥監督は「相手ピッチャーが良かったというより、うちの方が翻弄されていた。きっちり守れていなかったことが敗因ですね。先攻をとって、先制できたのはよかったけど」と振り返った。主将の阿部建も「最初はいい流れでいったんですが、守りきれなかったです」と唇を噛んだ。
(文=高橋昌江)