- トップ
- 試合記事一覧(大会別)
- 2009年秋の大会 第125回九州地区高校野球大会
- 宮崎工vs興南

伊比井悠嗣(宮崎工)タイムリーで笑顔
600人の全校応援をバックに宮崎工決勝進出!
9回表2死、興南・島袋 洋奨(2年)をファーストゴロに打ち取ると、エース・浜田 智博は大きくガッツポーズをした。
立ち上がりに2点を失った浜田。しかし「いつものこと」と意に介さない。逆に自信のある直球を打たれたことで、「三振を狙わずにバックを信じて打たせて取ることに切り替えました」とすぐに気持ちを吹っ切ることができた。言葉通り2回以降は内野ゴロの山を築く。回の先頭打者をしっかりと打ち取り、リズムを取り戻した。
1回の失点を救ったのは女房役の捕手で4番の伊比井悠嗣(2年)。3回の打席で勝ち越しのタイムリー。「自分の打席の時に(相手のエラーで)同点になって気が楽になった。思いきり引っ張りました」と4番は満面の笑み。
勝ち越した直後、興南はエース島袋を投入するが、浜田は乱れない。捕手の伊比井に対してもボール半個分外に構えるようにリクエストするなど冷静沈着なピッチング。結局19個の内野ゴロで興南打線を手玉に取って完投。前身の大淀時代に出場した1960年夏以来の甲子園を確実にした。
試合後、600人の全校応援で駆けつけた多くの仲間から握手攻めにあった浜田は口にした。
「明日もみんなで盛り上がりたい!」
(文=松倉雄太)