2009年11月03日 皇子山球場

神戸国際大付(兵庫1位)vs大阪桐蔭(大阪1位)

2009年秋の大会 近畿地区高校野球大会 決勝

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5年ぶり2度目の優勝を飾った神戸国際大附


神戸国際大附が5年ぶり2度目の制覇!エース岡本が4安打完封

 神戸国際大附が3-0で 大阪桐蔭 を降し、近畿の頂点に立った。

 「ちゃんとしよ」。
神戸国際大附・青木監督が選手に放つ、このごく簡単な関西弁が神戸国際大附のモットーだ。
神戸国際大附といえば、「やんちゃくれ」「個性派集団」と揶揄されることが多く、まとまりに欠けた。しかし、ことしのチームは一味違う。選手個々が周りに気を配り、他者の個性を尊重した。

「自分一人で、なにかをしてやろうというやつがいてない」と青木監督は言う。

「エースで4番・主将」を務める岡本の存在が取りざたされるが、彼に固執しているわけではなく、抜群のまとまりを見せた。序盤に岡本が打たれようとも、しつこく粘って、終盤には試合をものにしている。それが近畿大会での戦いだった。

決勝戦はエース・岡本が今大会1番のピッチング。アウトローのストレートは分かっていても打てない、良質の迫力を見せ、カットボールのような速いスライダーも打者を戸惑わせた。1回戦と準決勝でコールド勝ちを収めてきた 大阪桐蔭 に対して、4安打完封は見事である。

打線も、13得点した準決勝で火が付いたのか、積極的に打って出た。甘い球を見逃さずに振りに出る。かといって、大振りするわけでもない。5回表に先頭の石岡が左翼前安打で出塁、盗塁の後、2番・松村が四球。3番・田中は二塁ゴロを放つも、これがはねて、中前安打となり1点を先制。4番・岡本の左翼線へ適時打を放ち2点を先取した。7回には1死から3番・田中が一塁強襲安打で出塁すると、2死から二盗を決める。篠藤四球の後あと、7番・石井が中前安打を放ち、田中が生還、貴重1点を加えた。結果的には14安打を浴びせた。

9回裏に、2死・一二塁のピンチを作るも、最後は遊撃ゴロに仕留めた。「三振は狙わない」と公言する、岡本のチームを信じたピッチングだった。優勝を決めた瞬間、喜びを激しく表現することなく、淡々と整列した神戸国際大附ナイン。そのシーンに、神戸国際大附の姿を見た気がした。


~インタビュー~

 

【 青木監督 】

「選手たちがよくやってくれました。(エースの岡本は)近畿大会に来てから、県大会の力が出せなくて、今一つだったんですが、よく抑えてくれました。もともと、制球力の良い子なので、ピンチの時は『マウンドの一番高い所に立っているのはお前やから、弱気になるな』といいました。攻撃面では残塁が多かったので、追いつかれることも頭に入れてましたが、きょうは、すべて、選手がよくやってくれました。今年のチームはよくわかんないんですけど、周りをみれるようになったところが成長したと思います。神宮大会では近畿の代表として恥ずかしくない試合をしてきたい。この近畿大会、皇子山球場で4試合もさせてもらって、うれしく思います。

【 主将・岡本 】

「1回戦の 北大津 戦でサヨナラ勝ちをして、チームが一つになった。優勝を目指してやってきたので、うれしいです。(1回戦 北大津 、準々決勝・ 天理 と対戦)厳しい組み合わせを乗り越えられたのは良かったと思います。 天理 は打線が一味違いました。オーラとか、体も大きかったから。きょうは点をやらない気持ちで投げました。最後は自分のピッチングがしたかった。(調子は)自分の中では普通くらいです。もっといいピッチングを目指していきたい。攻撃面では残塁が多かったんですけど、ランナーをためて、先手を取ろう、というてたことができたと思います。打撃も守備も走塁も、センバツまでに鍛えて、チーム力を上げていきたいと思います。

(文=氏原英明