常総学院、気持ちで投げる左腕エースが6回2死まで完全!打線も応え、7回コールド勝ちで2年ぶりの4強

諸星 蒼空(常総学院)
<春季高校野球関東大会:常総学院7-0明和県央>◇22日◇準々決勝◇サーティーフォー保土ヶ谷
明和県央(群馬)vs常総学院(茨城)の一戦。3回までお互い無安打のまま試合は進んでいったが、4回、常総学院が仕掛ける。1番・山﨑 玲恩内野手(3年)の中前安打でチャンスを作り、3番・川上 大宝外野手(3年)の適時三塁打で1点を先制。さらに4番・武田 勇哉内野手(2年)の適時打で1点を追加する。さらに石井 恭悟内野手(3年)の適時打で2点を入れ、この回に4点を入れる。
6回には、明和県央の好左腕・須藤 奨太投手(3年)を捉えて、片岡 陸斗捕手(2年)の適時二塁打で2点を追加。さらにスクイズで1点を追加し7対0とした。この7点のリードを保っての7回コールド勝ちで2年ぶりの準決勝進出を決めた。
投げてはエースの諸星 蒼空投手(3年)が快投。6回2死まで完全試合ペースだった。左スリークォーターから投げる常時130キロ〜136キロの直球が内外角へ鋭く切れ込み、120キロ前半のスライダーも低めに決まるなどスキがなかった。リリーフならば、140キロ前半を計測する投手だが、先発として多少球速が落ちても、投球のクオリティーは下がらず、安定感があった。島田直也監督は「準決勝に進めば横浜スタジアムでプレーできる。その大事な試合で投げるにはエースしかいないでしょ、ということで諸星を投げさせました」と先発理由を明かす。
諸星は気合が入ったマウンドさばきが特徴だが、島田監督は「気持ちで投げるタイプで、大事な試合で意気を感じて投げられる」と評する。諸星自身も「自分も気持ちで投げるタイプで、それを大事にしています」と語る。
その気迫あふれる姿は、鈴木 昭汰投手(現ロッテ)の常総学院時代を思い出させる。鈴木もクレバーなように見えて、最終学年では気持ちがこもった投球が印象的だった。
今年の常総学院は多くの選手が伸び、個性を発揮してきた。準決勝以降の戦いも楽しみだ。