沖縄尚学などに輩出する強豪ポニーが15安打10得点 恐怖の8番が3打点の大活躍

逆転打を打った沖縄ダイヤモンド・園田 成巨
<ポニーリーグ第7回全日本選抜中学硬式野球大会:沖縄ダイヤモンドBC10ー7江東ライオンズ>◇25日◇2回戦◇コザしんきんスタジアム
25日に開幕した第7回全日本選抜中学硬式野球大会。天候不良の関係で開会式を行わず、5会場で一斉に試合が始まり、コザしんきんスタジアムの第1試合は地元・沖縄の沖縄ダイヤモンドが打ち合いを制した。
相手は江東ライオンズ。ジャイアンツカップ予選にも出場するポニー球界を代表する名門だが、打撃戦に持ち込んで試合の主導権を握った。5対7の2点ビハインドで迎えた5回に一挙4得点を奪って逆転。6回にはダメ押しの1点を加えるなど15安打10得点で強豪を破った。
終盤に見せた見事な逆転劇、立役者は8番捕手を務めた園田 成巨捕手(3年)だ。「最近調子を落としている」と8番に座ったが、本来ならばクリーンアップを打てるスラッガー。4打数2安打3打点の活躍も、園田本来の実力なのだ。
175センチ、68キロと体格はがっちりしているが、構えはコンパクト。反動をあまり使わずに思い切りよくスイングする。その実力を発揮できたのは、焦りを抑えて我慢できたからだ。
冬場はチームで500回のスイングをするなど、打力強化に力を注いだ。園田ももちろん取り組んで、武器である右手の押し込みを生かした逆方向への長打力を磨いたが、試合で結果を残せずにスランプに陥った。「打ち急いでタイミングが早くなったり、突っ込んだりしてしまい、バットの先で捉えることが増えた」と自分の形でスイングができていなかった。
この試合でも最初の2打席は凡退。特に3回の2打席目はチャンスで凡退して悔しい思いをしたが、園田本人の感覚は違った。「1打席目からタイミングはあっていた」と手ごたえはあった。だから3打席目では「タイミングをワンテンポ遅らせて、突っ込みを我慢した」とほんの少し引き付けると、打球は左中間へ飛び、勝ち越しに成功。続く4打席目も適時打を放ち、ダメ押しとなった。
「キャッチャーとしての能力はもちろんパンチ力は持っていますし、打ってもらわないと困る」と指揮官も期待しているが、奇しくも同時刻で甲子園では沖縄の強豪・沖縄尚学が3回戦進出を決めた。2番右翼手でスタメン出場した大城 龍紀外野手(3年)は沖縄ダイヤモンドOB。先輩にも良い報告となった。沖縄尚学に負けじと、開催地の意地を背負って準々決勝も戦う。
(取材=編集部)
★両チームのスタメン
<江東ライオンズ>
1番(右)上原 慶
2番(中)石井 諒佑
3番(遊)齋藤 輝
4番(一)小野 歩夢
5番(左)石田 朝啓
6番(捕)岡﨑 隆一郎
7番(三)関根 悠楽
8番(投)杉山 健太
9番(二)堀口 琉翔
<沖縄ダイヤモンド>
1番(遊)與那覇 優
2番(二)赤嶺 宗賢
3番(左)瀬長 侑士
4番(右)新垣 莉音斗
5番(投)新垣 孝介
6番(一)山端 己太郎
7番(三)上原 来輝
8番(捕)園田 成巨
9番(中)高良 将太