広陵のボンズ復活 衝撃打球を連発し猛打賞 専大松戸の投手も驚き

真鍋 慧(広陵)
<センバツ高校野球:広島広陵9-2専大松戸>◇29日◇準々決勝
広陵(広島)が専大松戸(千葉)を圧倒し、13年ぶりのベスト4に進出。世代屈指のスラッガー・真鍋 慧内野手(3年)が復活しての勝利だった。
第1打席、専大松戸の先発・平野 大地投手(3年)が投じたカーブを捉え、右前へ痛烈な安打。真鍋は右翼手の動きを見て、二塁を狙ったがアウトになった。
「ライトのポジショニングや動きを見て二塁を狙ったのですが、自分の足が遅くてアウトになりました」と笑う。
第2打席は直球をひきつけて、左中間フェンス直撃の二塁打を放つ。第3打席はカーブをひきつけて、中越え適時二塁打。2回戦以来の猛打賞となった。
「ゆるい球に対して、逆らわずにセンター返しができました」
この日はうまく間合いが取れていた。トップを深く取りながらも、余計なバックスイングをすることなく、球に対して、素直にバットが入り、正確に球を捉えることができていた。
コーチとともに崩れたフォームを修正した取り組みが功を奏し、世代屈指のスラッガーに相応しい結果を残した。
コンパクトなスイングながら、弾道は高く、高校生離れした打球速度であっという間に外野最深部まで飛ばすパワーは改めて恐ろしいと感じさせる。
対戦した専大松戸の大型左腕・渡邉 翼投手(3年)は、「体が本当に大きくて、スイングが本当に速い。千葉や関東では見ないほど凄い打者でした」
準決勝を迎える前に復活の兆しを見せていた「広陵のボンズ」こと真鍋。まだ一発はでていないが、今大会は11打数6安打3打点、打率.545と持ち味を発揮している。
準決勝の山梨学院(山梨)でも主役級の活躍を見せることができるか。
(取材=河嶋 宗一)