北信越王者・北陸とセンバツ対戦の高知、2年生右腕リレーで明石商を4安打完封!



高知先発・辻井 翔大(2年)

<練習試合:高知5-0明石商>◇12日◇高知市東部球場

 18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕を迎える第95回記念選抜高校野球大会。大会初日・第2試合で昨秋の北信越大会王者、明治神宮大会ベスト4の北陸(福井)と対戦する高知(高知)は明石商(兵庫)と練習試合を行った。

 その第1試合はかつて、明徳義塾中と高知中の指揮官として覇を競った明石商・狭間 善徳監督と高知・濵口 佳久監督の策略がぶつかり合った興味深い試合展開に。明石商は4回裏1死二、三塁から初球スクイズを仕掛ければ、これを巧みに外した高知が5回表1死一、三塁から逆に初球スクイズで先制。続く6回表には1死満塁からのエンドランが犠牲フライとなり追加点。加えて「投手以外すべてのポジションができる」(濵口監督)三枝 律彦(3年)も6回裏の適時打含む3安打2打点と新星も登場。終わってみれば6安打5四死球で5点を奪う試合巧者ぶりを見せつけた。

 それ以上に圧巻だったのは最速140キロ・辻井 翔大投手と最速143キロ・平 悠真投手の2年生右腕コンビである。辻井が「いいリズムで投げられた」と本人も振り返ったように右打者・左打者問わず内外角低めへの変化球がよく決まり、先発7回3安打で0を並べれば、「(辻井)翔大がいいピッチングをしていたので、そこに続こうと思った」平も2回1安打無失点。春3度・夏2度の甲子園出場経験を持つ兵庫県の強豪に対し、4安打完封リレーで成長の跡を示している。

 なお、高知は近畿地区移動後も近江(滋賀)、乙訓(京都)といった強豪の胸を借り、2回戦では履正社(大阪)も待ち受けるタフなブロックを勝ち抜く態勢を整える予定。「いろいろなことを狙った中で精度を高くできた」(濵口監督)明石商戦と昨年センバツ1勝で得た収穫も糧に、チーム目標のベスト8達成へ一段ずつ階段を昇っていく。

(取材=寺下 友徳

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