ライオンズJr.が無念の時間制限で全員が涙 ジャイアンツJr.に3-4で惜敗し決勝進出ならず



涙ながらスタンドに挨拶をするライオンズJr.ナイン

<NPBジュニアトーナメント:ジャイアンツJr.4ー3ライオンズJr.>◇29日◇神宮球場

 ライオンズJr.は大会規定の「1時間30分」ルールに泣き、あと1歩で決勝進出を逃した。

 どちらが勝ってもおかしくない、準決勝に相応しい好ゲームだった。ライオンズJr.は3回裏に4番・志保田 来夢外野手(熊谷グリーンタウン)、5番・遠山 勇芯外野手(市川南スパローズ)の連続適時打で先制。しかし、ジャイアンツJr.は直後の4回表、4番・浅見 蒼志外野手(東京世田谷ボーイズ)の2点適時打で同点に追いつき、5番・昆野 央宙内野手(ブルーシャークスクラブ)の犠飛で逆転に成功した。

 ジャイアンツJr.は5回表にも1点を挙げ、4対2として、5回裏の攻撃に入ったが、この時点で試合時間は1時間20分を過ぎていた。「5分、10分しかなかったのでこの回が勝負だと思っていた」とライオンズJr.を率いる星野 智樹監督(四日市工ープリンスホテルー西武3位)は最後のチャンスにかけた。1死三塁とし、3番・尾﨑 凱來外野手(東村山3RISEベースボールクラブ)の左前適時打で1点を返す。しかし、1時間30分が過ぎ、規定により新しいイニングには入れなくなった。2死一、三塁と、一打同点の場面を作るも、あと1本が出なかった。

 試合終了後、主将の遠山を中心に選手全員が涙した。「関わって7、8年になるが、全員が泣くことはあまりなかった。その姿につられて私も涙が出た」と指揮官も今年の選手たちの勝ちへの執念に思わず心が打たれた。

 チーム一丸で戦い抜いた。特に28日のファイターズJr.戦は、遠山主将の大会史上初となる「逆転サヨナラ満塁本塁打」でノーヒットノーランを記録した竹内 樹生投手(JBC日高ブレイヴ)を擁した強敵を相手に底力を見せた。

 チームで唯一、女子でメンバー入りした後藤 音美投手(北本中丸ブレーブス)を、1点ビハインドで迎えた5回表の1死二、三塁の場面で送り出した。「ピンチに強い子なので。得意なシチュエーションだよ、と言って託しました」と元投手の星野監督も彼女の実力を認めている。

 試合後、涙が止まらない選手たちには「ここからだから」とエールを送った。この悔し涙を糧に2022年のライオンズJr.ナインが次のステップで躍動することを期待したい。

(取材=藤木 拓弥)