1年生同士の投げ合い!広陵・高尾が7回奪三振11の好投で投げ勝つ



7回0失点と好投した広陵・髙尾響

<第53回明治神宮野球大会:広陵5-0北陸>◇21日◇高校の部・準決勝◇神宮

 明治神宮大会の準決勝は、控え投手が先発することが多い。この試合も広陵(中国・広島)が背番号11の髙尾 響投手(1年)、北陸(北信越・福井)が背番号18の竹田 海士投手(1年)と、ともに1年生投手が先発した。もっとも広陵の高尾は、夏は1年生ながら背番号1を担っていた。ただ秋季中国大会を前に、右足の甲を疲労骨折。投げ込みは全くできなかったようだが、「だいぶ良くなりました」と高尾は言う。

 その言葉通り、キレのある球を投げ込む。130キロ台後半の直球も、球速表示以上の伸びを感じる。一方、北陸の竹田は、「(広陵打線は)強気で振ってきて怖さもありましたが、絶対打たれないという気持ちで投げました」と語る。

 広陵の高尾は、5回を終わって2安打、6奪三振で無失点。北陸の竹田は、毎回1安打ずつ打たれるが、強気の投球で要所を抑えて得点を与えない。0対0の投手戦になったが、5回が終わって高尾が84球、竹田が89球を投げ、1年生投手のスタミナを考えれば、球数が100球に近づく6回あたりが勝負どころになりそうな雰囲気はあった。それでも高尾は6回表を三者凡退に抑えた。

 その裏、広陵の攻撃は、この回先頭の6番・濱本 遥大外野手(1年)が左前安打で出塁。続く7番・佐々木 駿外野手(2年)のバントが内野安打になり無死一、二塁。8番・高尾は当然送りバントをしたが、北陸の投手・竹田は思い切って三塁に送球。これが野選となった。三塁送球はやや強引な感じもあったが、勝負に行かざるを得ない場面であり、やむを得ない選択だったのではないか。満塁のチャンスに9番・松下 水音内野手(2年)はやや甘く入った球をしっかり打ち返し、左中間を破る三塁打。送球が乱れる間に松下も一気に生還した。

 なおも無死であり、ここで北陸は投手を鳴海 凱斗投手(1年)に交代する。広陵は1番・田上 夏衣外野手(2年)が二失。2番・谷本 颯太内野手(2年)が送り、5番・小林 隼司内野手(2年)の左前安打で1点を追加した。

 北陸は7回から前日完投し、この試合は4番・一塁手で出場していた友廣 陸投手(2年)が登板。8回裏は2死満塁のピンチを迎えたが無失点で切り抜けコールドは免れた。広陵は、8回表は横川 倖投手(2年)、9回途中からは行武 幸晟投手(2年)とつなぎ無失点。3人の投手の完封リレーで決勝進出を決めた。高尾は7回を投げて11奪三振の無失点であったが、広陵の中井哲之監督は「今できる中で我慢強く投げてくれた」と語った。なお注目の強打者・真鍋 慧内野手(2年)は、4打数1安打の成績。1安打は内野フライを見失ってのものだから、実質的に無安打だった。

 北陸は、前半は互角の展開であったが、一気に崩れてしまった。北陸の林孝臣監督は、「体作りからしっかりやっていきたい」と今後に向けて語った。

 広陵は決勝戦で大阪桐蔭(近畿・大阪)と対戦する。昨年の決勝戦と同一カードで、2年連続で決勝戦が同カードになるのは大会史上初めて。大阪桐蔭の史上初の大会連覇なるか、広陵としてだけでなく、中国地方のチームの初優勝なるか。今年の高校野球を締めくくる熱戦を期待したい。

(取材=大島 裕史)

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