まるで来田涼斗 前橋育英の強打者が通算15本塁打の先制打で勝利へ導く



ホームランを放った前橋育英・岡田啓吾

<春季関東地区高校野球大会:前橋育英5-3佐野日大>◇21日◇2回戦◇宇都宮清原

 群馬1位の前橋育英と栃木2位の佐野日大の甲子園出場実績豊富な両チームの一戦は、前橋育英に軍配が上がる結果となった。

 8本のヒットに「好投手からも様々な方法で点数を取れるように、冬場で練習してきた」という走塁にバントなどの小技を絡めた攻撃で5点を奪取。中盤で主導権を握って勝利したが、3番・岡田 啓吾内野手(3年)の活躍ぶりは際立つものがあった。

 初回、2死走者なしで最初の打席を迎えた際は「出塁することを意識しました」というものの、佐野日大先発・上杉 隼大投手(3年)の変化球を上手く拾った。変化球に態勢が崩され、タイミングが外されていたにもかかわらず、打球は伸びてライトスタンドまで。高校通算15本塁打となる先制ホームランでチームに勢いを与えた。

 身長175センチ、体重70キロとユニフォーム越しでも引き締まった体型であることはわかるものの、崩されても長打にできるパワーは冬場の取り組みが大きい。秋の時点では体重65キロ前後だった岡田は、オリックス・来田 涼斗外野手(明石商出身)のようなパンチ力を求めて、体重増加に励んできた。学校の休み時間を利用しておにぎりやパンなど、常にお腹が空かないように間食を3、4回入れるなど、体重増加に努めてきた。

 おかげで体重70キロまで到達し、求めてきたパンチ力が身についた。そこに加えて「自分で最近意識していることでもあり、父からも教わっています」とフォームの中で、いかに割れを作るかを意識している。体力だけではなく技術的なレベルアップを図るために、ここでも来田を参考に、ゆったりと間を作って割れができるように工夫を施したという。

 こうしてフィジカル、テクニックの両方を、憧れの来田を追いかけて成長してきた結果が、この試合でのホームランだった。打席の中で見せるフルスイング。さらに毎打席はいるときに背中を大きくのけ反るルーティンは、まさに来田を彷彿とさせる。

 ショートの守備では、バッテリーの配球に合わせてポジショニングを変えつつ、スプリットステップで、素早く一歩目を出そうと取り組んでいた。

 群馬県大会でも好守を見せていたが、それはポテンシャルだけではなく、細かな工夫を凝らした成果であった。次戦以降もチームを好守で引っ張るつもりだ。

 試合は岡田のホームランで前橋育英が先制したものの追加点を奪うことができず、5回終わって1対0と投手戦になっていた。しかし6回に1番・横倉 拓実外野手(3年)の内野安打などで無死満塁を作ったところで、押し出しをもぎ取るなど4点を追加。5対0と佐野日大を突き放した。

 7回、佐野日大の2番・丸山 詩温内野手(3年)の一打などで3点を許したが、反撃を食い止めて、前橋育英が勝利をつかんだ。

(記事:編集部)

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