興南出身の1年生剛腕が力投 東東京の無名校出身スラッガーの一打で全関東選抜で3連覇達成



全関東選抜・松本 夕輝

<第40回全日本大学9ブロック対抗準硬式野球大会:全関東選抜8-4全東海選抜>◇20日◇決勝◇県営春日

 全日本大会、清瀬杯と並んで大学準硬式界にとって3大大会の1つともいえる全日本大学9ブロック対抗準硬式野球大会。各地区のオールスターチームを編成して、その年の地区最強を決める大会で、全国各地の猛者たちが集まり、例年レベルが高い。そのなかで、全関東選抜が、3連覇を達成し、18度目の頂点をつかんだ。

 2021年大会に続いて、全関東選抜の主将を任された幸喜 健太朗内野手(4年=中央大)も「今年は投打のバランスが良く、チーム力が高い」と総評するように、決勝戦では投打で全東海選抜を圧倒した。

 先発した田中 駿佑投手(2年=中央大)は4失点と試合は作れなかったが、2番手・伏見 颯真投手(4年=法政大)からリズムを戻すと、勝ち越しに成功した5回以降は盤石だった。

 なかでも3番手・大山 北斗投手(1年=中央大)は会場を沸かせた。直球は140キロ中盤を計測するなど快速球を連発。投げ終わりで飛び跳ねるような躍動感あふれるピッチングで、全東海選抜打線の勢いを止め、さらに味方打線に勢いを与えた。沖縄の名門・興南で腕を磨いてきた逸材の実力は伊達ではなかった。



全関東選抜・大山 北斗

 打線では、主将で1番打者・幸喜、2番・古屋 一輝外野手(4年=法政大)、3番・小栁 翼外野手(3年=中央大)が初回に見事な速攻劇を見せた。「三振をしたくない」と広角に打ち分ける幸喜に、シャープなスイングで鋭い打球を飛ばす古屋に、ややアッパー気味に捉える3番・小栁と、三者三様の役割をきっちり果たしていた。

 さらに途中出場を果たした松本 夕輝外野手(4年=専修大)が勝ち越しのホームランを放つなど総合力が高かった。

 松本は多摩大目黒出身で、東東京では2、3回戦が精いっぱいのチーム。無名校だったが、当時、同世代が甲子園で躍動する姿に刺激を受けて、「(大学では)一緒に試合に出て活躍したい」と大学準硬式を選んだ。

 高校時代は通算4本塁打だったが、大学では8本塁打。学生生活最後の試合となったこの試合では、「ポイントを前にコンパクトに振ろう」と心に決めて代打で登場し、逆転のホームランをマーク。3連覇となる優勝に貢献した。

 多摩大目黒時代は全国とは無縁だった松本も「全国大会にも出られたので、大学準硬式でよかった」と4年間の大学野球を振り返った。

 名門校で腕を鳴らした選手、そして無名校から花を咲かせた選手。様々な選手たちが力を結集して優勝した全関東選抜。大学準硬式が掲げる「ダイバーシティ」と「インクルージョン」を体現する結果だったともいえるだろう。