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ベスト8以上の組み合わせ

九州国際大付・香西、技巧派のお手本ピッチングで8強



九州国際大付・香西一希投手

<第94回選抜高校野球大会:九州国際大付4-1広陵>◇24日◇2回戦◇甲子園

「(甲子園に)来る前から打撃には自信はあったが、左の技巧派、出し入れがしっかりできる投手をここまで打てないとは思っていなかった。私も選手もショックなので、残り数か月をしっかりと取り組みたい」

 試合後、広陵の中井哲之監督をはじめ、選手たちは悔しさを強く滲ませた。
 打力を持ち味とする強豪校同士の対戦となったが、広陵の本格派右腕・森山 陽一朗投手(3年)相手にも粘り強く攻め続けた九州国際大付とは対照的に、広陵打線は技巧派左腕の香西 一希投手(3年)を攻めあぐねた。中軸の内海 優太外野手(3年)、真鍋 慧内野手(2年)も、ヒットは1本ずつ生まれたが、得点には繋がらずに広陵にとって大きな課題を突きつけられる形となった。

 だがもちろん、香西の投球が素晴らしいものであったことは間違いない。
 楠城徹監督が、「思った以上の投球をしてくれた。前半は真っすぐをどうしたら速く見せられるか、カーブをうまく使ってやりなさいと言って、その通りにしてくれた。球速はないが、こうやったら勝てる、抑えられるというのを実践してくれた」と語ったように、緩急を自在に操りながら広陵打線を翻弄。試合の後半では、変化球を狙う打者に対して、ことごとく直球で裏をかき、技巧派のお手本のような投球を見せた。

「僕は打者を圧倒できる球はないので、毎試合ゲームメイクすることを心掛けている。低めは振ってくれないから、試合後半は真っすぐを使うと話して、それがよかった。2ケタ奪三振は狙ってできたわけでなく、要所要所で抑えようとした結果です」(香西)

 そして最後に、好投手・森山を攻略した九州国際大付打線にも触れておきたい。直球は140キロ中盤を記録し、曲がりの大きなカーブにスライダーと大会屈指の好投手と称されていた森山に対して、九州国際大付打線は粘り強く攻め続けて球数を多く投げさせた。低めの変化球の見極め、コーナーに突く直球もカットし、そして少しでも球が甘くなればしっかりと打ち返す。
 森山は何とか2失点で食い止めていたが、球数は139球に7回で達し、ここでマウンドを降りることになった。広陵は8回から背番号10の松林 幸紀投手(3年)をマウンドに送るも、好調だった1番・黒田 義信外野手(3年)に適時三塁打を浴びて2失点。これで勝負は決した。

 楠城監督は「残塁が多くて、ベンチで私の責任かなと考えながらやっていました」と控えめだったが、しつこく粘り強い打撃力は甲子園にインパクトを残した。

(記事:栗崎 祐太朗)